小田原から箱根へ、弥次さん喜多さんの珍道中に思いを馳せつつ東海道をたどる旅。
とはいっても、三度のメシの次に温泉が好きな私は、ちょっと休みができると箱根に行き、帰りに小田原に寄って干物を買って帰ってくることがよくある。改めて旅をするという感じでもないというのが正直なところ。
でも、いつも温泉で満足して帰ってきてしまうので、実はよく知らないことがいろいろありそう。 |
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まずは小田原城で、小田原観光大使の大橋さんと待ち合わせ。まだ大学生だというかわいらしい大橋さんに、
小田原の旧街道を案内してもらうのだ。
小田原には何度も来ているが、小田原城は初めて。天守閣は昭和35年に復興されたもので、中は資料館になっている。
上は展望台になっていて、相模湾が見渡せる。晴れた日には富士山もよく見えるのだとか。
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お城を出て、大橋さんとともに街を歩く。旧街道沿いは、一見普通の商店街だけれど、ふと通りかかった旅館に
「旧本陣 古清水旅館」の看板が。
本陣というのは、参勤交代のときに大名が泊まった宿。ということは、この宿は江戸時代からずーっとここにあるということだ。
ちょっとやそっとの古さじゃない。
旧街道のおもかげを残すのが「小田原宿なりわい交流館」。
古い建物の中で無料で休憩ができて、お茶もいただける。嬉しい。
ここで小田原ちょうちんを見せてもらう。童謡「おさるのかごや」に出てくるが、どんなちょうちんかなんて考えたことがなかった。山道で持ち運びがしやすいよう、畳めるようになっているのが小田原ちょうちん。へー。
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へー、といえば小田原名物「ういろう」だ。
お話を伺ったのは外郎と書いてういろうさん。日本にただ一つしかない姓なんだとか。じゃあ悪いことはできませんね。
ういろうというと名古屋名物、というイメージがあるが、外郎さんの先祖が京都で作っていたのが元祖。
こちらのお店はちょっと変わっている。
お城のような立派な建物の中に入ると、正面にういろう、そして左側は薬屋さんになっている。え?
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実は「ういろう」には2つある。
最初にできたのが「透頂香」という名の薬で、外郎家の薬なので「ういろう」と呼ばれるようになった。
その後作られたお菓子も同じように「ういろう」と呼ばれるようになり、以来お菓子屋さんと薬屋さんが同居して、2つのういろうを売っているというわけ。
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お菓子のういろうをいただいた。ほんのりと、とても上品な甘さ。おいしい。
何か珍しいものはありませんか、と尋ねたら、裏の蔵に案内していただいた。
鉄の扉を開けるとさらに木の格子の扉。厳重だ。中には、昔の看板などの資料が展示されている。さすがこの地に建って500年、古いものばかりだ。お願いすると見せてもらえるそうなので、小田原に行った際にはぜひ。 |
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小田原を出て箱根へ。
芦ノ湖のほとりには、箱根関所がある。大きな門をくぐるとなんだか旅人気分が盛り上がってくる。管理事務所の天野さんによると、箱根関所に関する江戸末期の文書が見つかったため、復元計画が進められているところだそうだ。門の横には、すでに復元された大番所がある。
関所を通る者は必ずここを通らなければならなかった。成田空港の出国カウンターって、何もやましいところはないのになんだかドキドキするが、関所を通る人はもっと緊張していたんだろうな。 |
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関所以外にも、東海道の名残はあちこちに残っている。
芦ノ湖畔の杉並木は、江戸時代のはじめに植えられたという、杉の大木が道の両側に並んでいる。弥次さん喜多さんの時代はもっともっと小さな木だったんだろうな。 |
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杉並木は平坦な道だが、箱根八里の山道はとても険しい。
あまりの難所なので石を敷いたそうだが、それでも十分難所。歩きやすい靴をオススメする。こんな急な坂道、歩くだけで大変なのに、籠に乗って旅をするだなんて想像がつかない。 |
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最後は旧街道資料館を覗いて、甘酒茶屋でひと休み。
このお茶屋さんも、350年前からここに建っていて、ご主人の山本達雄さんで十二代目だそうだ。 |
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名物の甘酒と、力餅をいただいた。
正直に言うと、甘酒はちょっと苦手だったのだが、こちらの甘酒は砂糖も添加物も一切使っていないのだそうで、
ほんのりと自然な甘さ。歩きつかれた体にしみわたる甘さでおいしかった。
そしてちゃんと杵でついたお餅もコシがあって食べごたえあり。 |
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歴史ある道を歩いているのだから当たり前なのだけれど、とにかくなんでも歴史があることに驚いた。
そしてその歴史を、しっかりと守り続けている人がたくさんいる。
箱根には乗り物がたくさんある。バスに電車、ケーブルカーにロープウェー、芦ノ湖には船まで。
そんな乗り物で箱根を回るのもいいのだけれど、江戸の昔に思いを馳せて、歴史ある道を歩いてみるのも、いいですよ。 |
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