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旅人 アウトドアカメラマン 中村隆之 撮影/中村隆之

世界自然遺産・屋久島屋久杉の森ができるまで

     
 

屋久島へは鹿児島空港より中型機で30分ほど。
機内で配られるアメを舐めているうちに着いてしまう。

鹿児島港からは高速船「トッピー」を使うと2時間ほどで到着する。


屋久島の持つ文化や貴重な生態系の理解に役立つ
「屋久島環境文化村センター」。
森を歩く前に見学すると、より深く屋久島の自然を理解する事ができると思う。宮之浦港近くにあります。


屋久島環境文化村センターでは、屋久島の海から里、森、山頂までを解りやすく展示してある。
天井から下がる屋久島の地域別降雨量を示す
水色の玉を見ると、海岸沿いより山間部の方が数倍多く雨が降る事が解る。

屋久島環境文化村センターでは館内ツアーがある。
アテンダントの高橋尚子さんの案内で館内を巡り、
丁寧に解説していただく。
館内で毎日上映されている短編映画は必見です、だって。

屋久島にある2つの砂浜は、毎年4000回近い上陸があるという世界有数のアカウミガメの産卵場。
大切にしたいと思う。

古くは日本書紀にも登場する屋久島。
島を表す字の変遷を見ると、長い歴史の中で屋久島が
どのように認識されていたか理解することが出来る。

定点観測写真の面白い展示。左右で屋久島の夏と冬両方の景色を比べてみる事が出来る。



屋久島のベテラン山岳ガイド、
渡辺義成さんの案内で白谷雲水峡を歩く。
白谷雲水峡は、宮崎駿作品「もののけ姫」の
舞台となった場所でもある。

切り株更新の見本例。 土壌が薄く栄養分の少ない屋久島の森では、切り株を栄養にして次世代の樹木が育つ「切り株更新」と、倒木を栄養にして次世代が育つ「倒木更新」の2つの方法で世代交代が行われている。

幹の周囲が4.4メートルもある 二代大杉に到着。
倒れた一代目の切り株の上に二代目が育ったので
この名前がついた。
一代目は分解されてしまったので、現在根元近くは空洞になっている。
ここまでゆっくり解説を聞きながら1時間ほどで到着。

高温多湿な屋久島では、
倒木は通常3年ほどで分解するという。
ただし樹脂の多い屋久杉は分解まで数百年掛かるという。

典型的な切り株更新の例。
大木が倒れると栄養と同時に
日光も得る事が出来るので生育が早い。
切り株が自然の植木鉢のような役割を果たしているのが
良く解る。



渡辺さんが手早く作ってくれた葉っぱのコップ。
これで湧き水をすくって飲むとさらに美味しい。
屋久島の湧き水は大変美味しく、
「縄文水」という名前で販売もされている。

ヤクザルが食べるという実。固そうだけど・・・
かじってみたらやっぱり固かった。


白谷雲水峡を流れる白谷川の眺め。



三本足杉に到着。
ここまで原生林歩道をゆっくり歩いて1時間半。
三本足になったのは、
おそらく足の下に倒木があったためだと思われる。
それが長い間に分解され、現在は根っこが宙に浮いている状態になっている。
今回はここでUターン。


原生林歩道のすぐ横にある「飛竜落とし」と呼ばれる滝。


これが倒木更新の見本例。
倒木を栄養に次世代の樹木が力強く根を張る。




白谷雲水峡は、眺めの良い白谷川沿いに登山道が整備されている。

今回屋久島の森を案内していただいた
山岳ガイドの渡辺義成さん。
渡辺さんのわかりやすい解説のおかげで、
より深く屋久島の自然を理解出来ました。

渡辺さんが「水ホタル」と呼ぶ光景。
コケについた露がキラキラと虹色に光る。

白谷雲水峡からの眺め。
屋久島環境文化村センターのある宮之浦港が見える。


静かに森を歩いていると、
そっと動物達が見ている事に気がつきます。
また視点を低くすると、彼らの通り道が見えてきます。

今回屋久島でお世話になった民宿「やくすぎ荘」。
お料理美味しかったです。

屋久島はトビウオの水揚げ日本一の場所。
屋久島ではトッピーと呼ばれる、新鮮なトビウオの唐揚げと卵の酢みそ和え。

屋久島ではクロと呼ばれるメジナの刺身。
美味しいサカナにはやっぱりコレでしょう、ということで出て来たのが、屋久島の名水と島内産のさつまいもから作った本格芋焼酎「三岳」。
あまりの人気のため、常時品薄で幻の焼酎とも呼ばれているとか。軽やかでほんのり甘みのある味。飲み過ぎに注意。

屋久島近海はゴマサバが名物。一本釣りで釣り上げて、その場で首を折って絞めるから新鮮で美味。
その名も「首折れサバ」。黒っぽい皮のお刺身がそれ。お世話になった民宿やくすぎ荘にて。
[写真/中村隆之]
今回の旅人、
アウトドアカメラマンの中村隆之(なかむらたかゆき)です。

カヌーやカヤック、ラフト、マウンテンバイク、トレッキングなど、
自然環境へのインパクトの少ない「人力」という方法を使って世界中の辺境&極地に入り、そこに暮らす人々の文化や自然を写真におさめて発表しています。

これまでアラスカ、ロシア、カナダ、スイス、ニュージーランドなどへ30回以上の遠征を行いました。
最近一番心に残った遠征先はグランドキャニオンの川下り。
個人の入域許可が下りるまで12年待って、夢のような1ヶ月の激流生活を過ごしました。

3月8日発売のTarzan誌には、作家の野田知佑さんとおこなったニュージーランド遠征の模様が寄稿掲載される予定です。
4月にこの番組で放送予定の「伝説のクマ・スピリットベアを探しに行くカナダへの旅」もお楽しみに。