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旅人 : ラジオDJ 柴田聡

湘南国際マラソン 準備編

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 『湘南』この名称を聞いて、あなたは何を思い浮かべる?
海、江の島、江ノ電、海水浴、サーフィン、サザンオールスターズ、稲村ジェーンなどなど言い尽くせないほどの多くのキーワードが飛び出す。しかし、どこにも『湘南』という地名はない。おおむね神奈川県相模湾沿岸の一帯を指すこの名称、極めて曖昧な地名であるが、いつの間にか多くの人の脳裏に刻まれている地名でもある。

 今回、YAJIKITA初のレポートをすることになった柴田聡が向かった先は、その『湘南』。波乗りをするため月に2、3回は行く馴染みの場所である。実は新たな挑戦をしようと心に決め、改めてこの湘南の魅力を知ろうと各地域を訪ね歩いた。

  まずその挑戦とは!? 『湘南国際マラソン』出場!
人生初となるフルマラソン42、195km完走を目指すのである。江の島から二宮を往復する湘南の海岸道路を走る大会。しかも記念すべき第1回目の大会なのだ。生易しい競技でない事は分かっている。私『柴田聡』は去年、三十路を向かえ、新たな人生のスタート地点に立ち、何か大きなチャレンジをしたいと思っていた矢先の企画であった。これはもう走らざるおえない。

  そんな思いを胸に、まずYAJIKITA一行は藤沢にある『湘南国際マラソン』実行支援事務局に向かった。


左から、田中実行支援事務局長、 柴田、窪島実行推進事務局長

 大会本番直前のお忙しい中、湘南国際マラソン大会実行支援事務局長の田中正男さん、
湘南国際マラソン大会実行推進事務局長の窪島一系さんのお二人にお話を伺った。
これまで何年もかけて実現に向けて多くの働きをされてきたそうだ。そして、やっと本番を迎えられるとのことで、
安堵感と喜びがお二人の表情から伺えた。

  聞くところによると、今回の江の島〜二宮間のコースは元々全く違ったものだったそうだ。なんとか今の形に
収まったそうだが、コースを一つ決めるだけでも困難な作業だったと振り返る。そして何より嬉しかったことは、
多くの地元住民の方がこの大会を誇りに思い待ち望んでくれていたこと、それが何よりも堪え難い支えとなったそうだ。

  今回2000人というボランティアの方々がこの大会を支えてくれることになったが、なんとボランティア募集を
締め切った後も、続々と多くの地元住民の方からの応募があったそうだ。本当に地元住民の支え無くしては本番を
向かえることは不可能だと、お二人は感謝の気持ちを語ってくれた。


小田急線の「片瀬江ノ島駅」 江の島は浦島太郎が亀に
乗って戻ってきた場所と言われているだけに、
駅も竜宮城の雰囲気


小田急線「片瀬江ノ島駅」前にある『ねこん家』

 次に向かった先は、大会が行われる小田急線の片瀬江ノ島駅前にある『道楽や ねこん家(ち)』。一体何屋さんなの? 
との疑問がわくかもしれないが、ネコさんと呼ばれる店主がいらっしゃるお食事処。湘南で暮らす地元の人たちが集まる
憩いの場なのである。

  お店に入ると、以前から知り合いだった? と思うくらい、仲良く話をしてくれる空気感がそこにはあった。
実はネコさんを始め、この『ねこん家』で働くスタッフ、そして親しくしているお客さんでチームを組み、
今回『湘南国際マラソン』に参加するというのである。その為、今回は本番直前の練習会をするとのことで、
我々は、その噂を聞きつけてやってきたのである。


マスコット的存在の店主・ねこちゃんと一緒に
↑参加メンバーにもインタビュー

 10代〜50代まで老若男女問わずのチームだが、年の差を感じさせない兄弟姉妹かと思うくらい和気藹々とした雰囲気。
何だか懐かしいと思えるような家族の暖かさがそこにはあった。


練習前はちゃんと準備運動しないとね! 僕も一緒に準備運動

 いよいよ練習会のスタート。ほとんどのメンバーが10kmの部に出場なので、江の島からスタート、
茅ヶ崎にある浜須賀交差点の折り返しという本番と同じコースを辿る。しかし、やられた〜。自分よりも10も20も
上の奥様方に走りを教えられた。確か、練習はなかなか出来ないと語っていたはずなのに、しっかりペース配分を考えた走り。奥様方に付いて行く事によって予想以上に10kmを楽に走ることが出来た。本番は本気でフルマラソンを完走しなければと、
活が入った。


走り終わって一休み

 そして所変わって、『大磯』へ。大磯の海岸は『大磯海水浴場発祥の地』であるとのこと。
その記念碑が建っていると聞いて来たのだが、なかなか見当たらない。。。
すると茂みの間に目立つ事なく建てられていた。そこは西湘バイパスの真下、引っ切り無しにトラックが行き交う
開発途中の港近くという場所。なんだか変わりゆく時代の流れをしみじみ感じた。


 果たして、その『大磯』という地でいつから海水浴という文化が根付いているのか調べるべく、
その足で『大磯町郷土資料館』へと向かった。
  迎えてくれたのは、この資料館で働く学芸員の佐川和裕さん。海をイメージした展示スペースに入ると、
中には大きな船が一艘。その周りを囲む様に、昔の海で使われていたであろう、たくさんのモノが大事に展示されていた。
でも何に使われていたの? というものばかり。


旗などでお祭りの装飾を施された本物の船



佐川さんと一緒に

 特に目に引いたのは、板子と呼ばれる「まな板」を大きめにしたような木の板。海水浴が明治時代に始まると、
この板子で遊ぶ人も徐々に増えたとか。この板の取っ手を掴み体を横に置き、波に乗っていたという。
まさに今でいう「ボディーボード」なのである。驚きである。すでに百数年前にこの大磯の海岸で波乗りをしていたのだ。

↑これらが板子 板子を提供してくれた企業名が入っている

当時の大磯で板子を楽しむ人々


明治時代の大磯海岸を描いた絵

 もともと海水浴は病気療法として開発されたもので、波に当たるという行為も療法の一つだったそうだ。
朝早くから波乗りをして仕事に行っても、相当な体力を使っているはずなのに、
どこか気分爽快なのはそういった効果があるからかもしれない。
  この大磯も含め、海沿いのコースを走るマラソンも、練習で住宅街を走っているコースとは大きく変わり、
より健康的なのかもしれないと感じた。

  そしてその夜はというと、平塚に移動。『木曜ランナーズ』が平塚総合公園で練習しているのだという。
名前の通り、毎週木曜の夜に練習を重ね『湘南国際マラソン』本番に備えていると聞いているのだが、
練習場所に近づくと厳しくタイムを告げる声。そして良くみるとランナーは全て2人体制。


 そう、地元の目の不自由な方々のランナーの集まりなのである。二人体制なのは伴走者がいるから。
短い輪っかにした紐を頼りに二人でペースを整え走り続ける。それにしてもペースが速い。
練習ではおよそ10キロ程の距離を走る練習と言っていたが、自分と比べたらあのペースで走ったら5キロも保たないと思った。
  話を聞くともう何年も走り続けている人が多い。多くの大会にも出場しているが地元の大会ということもあり、
すぐにエントリーしたと嬉しそうに語ってくれた。地元で走れるという誇りが、そこには感じられた。


監督の小林正一さん
小林さんご自身も目がご不自由なのに、監督に携わる


「木曜ランナーズ」で『湘南国際マラソン』に参加するメンバー達

 続いては『新江ノ島水族館』。
何度も前を車で通っているものの、初めて入場。大きな建物で立派な外観なのに湘南の海と空と
一体になっているかのように見えるこの雰囲気はなぜなのだろうといつも思う。

  さて入るやいなや、バシャーンという大きな波と波音で激しく出迎えてくれる。
雄大で美しく静かな海のイメージとは対照的に、湘南の岩陰に押し寄せる波の雰囲気を再現し、より日本的な
海のイメージを作り上げたそうだ。確かにリアルである。
新江ノ島水族館の高井純一さんにお話を伺いながら館内をまわる。


『湘南国際マラソン』のスタート地点にもなっている『新江ノ島水族館』


 驚いたのは南の海にしか生息しないと思っていた珊瑚が湘南にも存在するということ。
しかも沖縄などは環境汚染により年々減少しつつあるのに、相模湾沖の珊瑚は全く減ることなく生息しているのである。
その一部が展示されていたが、その色とりどりの珊瑚が湘南の海中にあると聞いただけでなんだが嬉しくなってしまった。
まだまだ関東の海も捨てたもんじゃないな〜。


相模湾に生息する珊瑚

『新江ノ島水族館』の高井さんと一緒に

 これも地元も含め多くの人々が、環境に対する意識を高めている結果なのかもしれない。
コツコツと一人、また一人と意識を変えることによってこんなにも大きな環境の変化、いや、環境保存できることに、
地球上で共存する生物の可能性を感じた。

  所変わって東京都内目黒区。ここはランナーズ愛好者に向けた月刊誌「ランナーズ」本社。実は僕の実兄が
働く職場でもある。それはいいとして、いよいよ近づいた本番に向けてアドバイスを貰いにやって来た。
ランナーズ編集部の高瀬晋治さんにお話を伺った。

  やはり箱根駅伝で走るコースを辿るとのことで、人気のレースとなっていきそうだとおっしゃられていた。
高低差も少なく、ストレスの少ない景色が続くので好タイムも出しやすいのではと。アドバイスとしては本番直前は
十分な睡眠を! とのこと。興奮して眠れるか心配だ。


 さあいよいよ本番に向け、気合いを入れるべく、先程お邪魔した『ねこん家』で決起集会!
どれだけの盛り上がりだったかは、番組を聞いて頂いた方はご存知だと思う。
ここで絆を深め、残すはフルマラソン完走と気合いを入れるところだったが、『ねこん家』チームでフル参戦する人は、
20代の男性、りょうさん、ただ1人。いつの間にか、僕も『ねこん家』チームの一員として、りょうさんと共に、
期待を背負うかのような雰囲気…。これは完走しないと、やばいかも…。

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