周辺地図はコチラ
 
旅人 : 工藤彰乃

北の大地で繰り広げられる、ばんえい競馬

HOME>北海道1>北海道2
     
 

ばんえい競馬は素晴らしい!ぜひ一度、間近でみてください!!
競馬 = 賭け事 = 興味なし・・・ ではなく、
ばんえい競馬 = 文化的財産 として、たくさんの人に知って欲しいと、心から思いました。
今回は、廃止になりかけたけれど、この4月から新しい体制で再出発した帯広のばんえい競馬をご紹介します。

私は以前、地方競馬のダイジェスト番組を担当し、その時から、ばんえい競馬があることは知っていました。
記者さんからも「全く別のものだから一度見てみるといいよ。」と言われてはいたのですが、そのままになっていたのです。

すると最近、廃止になってしまうと話題になり、みることが出来ないまま終わってしまうのかと思っていたのです。
が、なんとか継続がきまりひと安心・・・。
そんな時、この話をもらってビックリ!!やはり縁があるんだと思い、張りきって出かけました。

実際に間近で観戦してみると、想像以上の迫力と今までに観たことのない「ばんえい競馬」に何ともいえない愛着をもちました。
世界でたったひとつの競馬。帯広でしかみることの出来ない競馬です。

ばんえい競馬は、以前は「旭川、北見、岩見沢、帯広」の4場で開催されていたのですが、再出発できたのは帯広だけです。
だからこそ、関係者すべての人の再出発にかける意気込みや気配りが感じられます。それは・・・

競馬場は汚いイメージが強いですが、ここ帯広競馬場はとても綺麗です。
外壁には大きな馬の写真があり目を惹きます。内装は白を基調に芝生と同じグリーンが使ってあり、明るいイメージ。
これらの壁は関係者の方々が塗りなおしたのだそうです。

しかも、場内はタバコ臭くないんです。館内は禁煙で、喫煙室が儲けてあるためタバコの煙が蔓延することもありません。
何より、お客さんたちの雰囲気も穏やかで心がけもよく、タバコの灰やゴミが散乱していることもありません。
第一印象から驚きました。

そして、とにかく馬の大きさに驚きます。
サラブレッドがスマートなのに比べ、ばん馬(ばんえい競馬の馬)は、胴回りも足も太く、人間でいうとボディービルダーみたい。その大きな馬たちが、ソリに負担重量をのせて引いて走ります。しかも、最高で1トンを引くというので驚くばかりです。

そのソリをひいて、直線で200メートルを争います。ただ走るだけではなく、二つの障害(第一が1メートル、
第二が1.7メートルの斜面)を超えるので、たくましさに圧倒されます。中でも見所は第二障害で、
馬が超えていく障害が高いので迫力が違います。

迫力だけではなく他にも驚くことが。レースをしているのに、途中で馬が止まるんです。
「息をいれる」といって、馬がひと呼吸して次の障害をこえる準備をしているらしいのですが、
そのタイミングは各馬ともに違って、応援している馬が止まるとハラハラします。が、このタイミングこそが大切で、
騎手の腕の見せ所。第二障害を超えるための駆け引きであり、レースの結果に繋がるのです。

何より、レースが始まると観客も一緒になって移動しながら応援するのは、ばんえい競馬ならでは!
あんなに重いソリを引いているのに、第一障害を超えるまではスピードもあるので、
駆け足をしながら応援します(もちろん止まったまま観戦している人もいます)。

私は一緒に移動して、応援していました。当然、私が買った馬券の馬をです。結果は・・・

一緒に移動したほうが駆け引きのタイミングで止まる馬の様子も、鼓動も間近で感じられるし、他にはない観戦の仕方だけに、何ともいえず楽しかったです。騎手だけでなく、観客席の反対側で厩務員の人たちも大声で馬に気合をいれているので、
いろんな声が飛び交って迫力も増し、盛り上がりました。

8レースだったかな?第二障害の上で倒れてしまった馬がいて、そのまま動かなかったので、
本当にどうなってしまうのかと心配したこともありました。ソリを外してしばらくすると立ち上がり歩いて戻っていったので
ホッとしました。後で聞いてみると、バランスを崩して転んだ時でも、ソリが重過ぎて起き上がれないとのこと。
時々あるのだそうです。

そして結果ですが、これもばんえい競馬ならでは。平地での競馬はハナ先が入ればゴールとなりますが、
ばんえい競馬は、ソリの一番後ろが入ったところでゴールになるため、最後の最後まで分かりません。
馬はゴールの線を越えたのに、そこで止まってしまうと負けてしまうこともあるからです。



そして、私もスタッフもばんえい競馬の魅力にはまり、取材で観られないレースまで馬券を買っていました。
ここまで剥きになると賭け事でしかないのですが、賭ける金額は300〜500円程度、多くて1000円。
楽しむためと、取材をさせていただいた騎手の応援が目的です。(とりあえず、ギャンブラーではないと言い訳してみました)

騎手の方には、開催前日にお話しを伺いました。
あんなに大きな馬を乗りこなす女性騎手の 佐藤希世子さん。親子で騎手になった 西弘美さんと謙一さん。
最年長騎手であり、現在リーディングジョッキーの 坂本東一さん。

「もし、ばんえい競馬が廃止になっていたら?」「再出発した今の気持ちは?」
抱えている事情や気持ちは複雑で簡単には語れませんが、共通していたのは、ばん馬が好きだという気持ちと、
これからも続けていけるように盛り立てていきたいという前向きな気持ち。お話しをしながら、
みなさんの愛情が伝わってきました。

もちろん、その気持ちは主催者の開催執務委員長の鈴木新一さん、広報の古館整さんからお話しを伺っていても感じました。ばんえい競馬を守っていきたい、という厚い思いです。
(インタビューは、ぜひ動画で聞いてください)

それは、場内で働いている関係者の方々もお客さんも、帯広競馬場の中にいる人たちが、同じ気持ちなのではと思いました。
お土産に幸運のお守りだというばん馬の蹄鉄(馬のひづめに直接打ち付けて歩行を助けるもの)を買ったのですが、
売店の女性に「売上の一部はばんえい競馬の支援金に使わせていただきます。ありがとうございました。」と
お礼を言われました。この「ありがとうございました。」という言葉が、買ってくれてありがとう、ではなく、
支えてくれてありがとう、に聞こえたのです。

だからといって、お話しを伺った方々から、馬券やグッズを買って欲しいと言われるわけではないし、皆が躍起になり、
ギスギスしているわけでもない。なんだか暖かく、一致団結して盛り立てていこうというのが感じられて、レースだけではなく、
ばんえい競馬を応援したいという気持ちになりました。

 

HOME>北海道1>北海道2