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旅人:RADIO BERRY(FM栃木)パーソナリティー 佐藤由紀子

那須の自然を“かなり本気で”体験する旅・山登り編

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今週は、那須の登山編! 奥那須のシンボル茶臼岳に登ります。でも、その前に、那須の自然も散策しました。

那須温泉郷にある『那須自然研究路』。
ガイドして下さったのは、那須山岳救助隊隊長&奥那須のネイチャーガイドの達人:大高 登さん。
冷たい雨が降りしきる中、徒歩で約1時間、約2キロのコースをてくてく・・・。

散策路には、まだつぼみのツツジの木がたくさん生えていて、途中、弓の名手:那須与一が遠矢の練習の矢を隠しておいたとされる“矢隠岩(やかくしいわ)”などもありました。

自然のマメ知識が書かれた案内板も各所にあったので、とても分かりやすかったですよ。

気分がのってきて、私が

「森のくまさんとか歌いたい感じですねー♪」

と言ったら
大高さんに

「歌うと、本当に出てくるぞっ!」

と言われた時は、すこしヒヤッとしましたっ。
野生の動物と“まれに”遭遇することもあるそうです・・・。
生まれも育ちも奥那須の大高さん、子どもの頃はいろんな苦労もあったそう。

学校へ通うのに、なんと、1時間近くかけて毎日毎日歩いて通っていたんですって!
下り道の行きが1時間なら、上りの帰りは・・・。

ちなみに、冬は雪深いのでスキーで通っていたそうです。
今じゃ考えられませんね。

その忍耐力に頭が下がります・・・。

宿泊先の『休暇村 那須』は、お風呂と同じ位に、お料理も大人気!
こちらでは、“野菜のソムリエ”ことジュニアベジタブル&フルーツマイスターの資格をお持ちのスタッフ、
岩脇 純さんが料理をプロデュース。
那須高原でとれた新鮮な野菜と旬の野菜をたーっぷりバイキングで楽しめました。

「実際、どれくらいの野菜を使っているのかな・・・?」
ちょっと気になりざっと数えてみたら、1日目の夕食分だけで、約30種!これはヘルシー☆しかも美味しかった!
でも、実は岩脇さん、子供の頃は野菜が苦手だったそう。(意外っ!)
それが今は資格をとるほど野菜が大好き!っと、嬉しそうに語って下さいました☆

そんな岩脇さんの人柄に甘えて(?)私、一つわがままをお願いしてしまいました。
実は、那須の山道を散歩中に、『タラの芽』を見つけたんです。自宅まで持って帰るのもなんだし・・・。
それなら、ぜひ、岩脇さんのプロデュースでステキな料理に変身させてもらえないか、と・・・。(ちょっと図々しい!?)

でも、言ってみるものですね!
岩脇さんは快くオッケー。
そしてテーブルに運ばれてきたのはっ!

『タラの芽の天ぷら☆』

調理方法はいろいろあるけれど、タラの芽の味を最大限に生かすには天ぷらが一番!なんですって。
定番のメニューは理にかなっているわけですね♪

自分でみつけたタラの芽だけに、美味しさもひとしお・・・。
大満足でした!

那須の自然を体験するなら、欠かせないのがこれ!茶臼岳登山!標高1915メートル、栃木で唯一の活火山です。
ロープウェイで9合目まで行って山頂まで1時間くらい登り、
同じようにして下りる、これが観光客向け。

でも、今回は“本気で”山を登ろう!
ということで、中腹の「峠の茶屋」という場所に車を停め、
そこからスタート。

ゆっくり歩いても、登りで2時間、下りで1時間半の
コースでした。

でも、本格的な登山は私が初めてということもあって、
心強いナビゲーターが登場!
那須の自然を撮り続けている
地元のカメラマン:信太 一高さんです。
いざ、出発!

標高1400mに位置する峠の茶屋から見る空はとっても近く、なんだか不思議な感じがしました。

青空に浮かぶふわふわとした雲、そしてその奥には筋状の雲があって・・・。

初めてみる空模様でした。
気温は4℃。残雪が所々にのこるなか、歩き始めました。

最初の15分くらいは道の両脇に木々が生い茂っていて、さくらんぼサイズの実がついている「ヤシャブシ」という木、
テカテカした葉っぱが特徴の「イワカガミ」という植物など、信太さんに教えてもらいながらのほのぼのムード。
さらに進んで・・・ 
スタートから約1時間。信太さんのお気に入りの撮影ポイントに到着。それまでまったく後ろを振り向かずに登っていたため、振り返って見下ろした景色は最高でした☆

緑あふれる山々が幾重にもなっていて、思わず「ヤッホー♪」って叫びたい感じ。風もさわやかで気持ちいい〜!

それから、笹で埋め尽くされた近くの山で貴重なものも見ました。
信太さん名づけて『バンブーウェーブ』。
上空を飛行機が飛んでいるかのように、風が吹くと、サササササーッ。本当に笹がウェーブするんです。これにはビックリ!!
それからまもなくすると、周りから木がなくなって、さっきまでのさわやかな風が大変身!
どんどん風が強くなってきました。

「あれ?空も暗くなってきた・・・?」

あらかじめ、信太さんからも大高さんからも

「山の天気は変わりやすい、風も相当強く吹くから気をつけて登って!」

と忠告は受けていましたが・・・ 想像以上でした。
実は、10月から5月にかけて茶臼岳の上方部は地形の関係で風の通り道になり、想像を絶する強い風が吹くのです。
これで遭難してしまった方もいらっしゃるほど、細心の注意が必要なんですね。
洒落にならないほど、本当にすごい風でした。
歩けないんですもん。いやおうなしに吹き付ける風に何度も体をふらっとさせては、耐え切れずにしゃがみこむ、この繰り返しです。

挙句の果てに、あられが降ってきて・・・。風にあられが混ざってバシバシ肌をうつので会話もつらい。

「私、このまま登れるかな・・・?」

内心は、本気で不安でした。

でも、とにかく無我無心で一歩一歩。休憩場所でもある峰の茶屋跡地の小屋が見えた時はホッとしましたね。
予定通り、スタートから2時間で峠の茶屋跡地に到着。

指の先まで冷え切ってしまった体を、私が一生懸命あたためていると、信太さんが、ご自分のリュックから水筒を取り出して、
あったかいお茶を分けてくれました。

「はぁ・・・ しみる・・・」
風が少し穏やかになると、標高1700mからの眺めを楽しむ余裕もありましたが、

「これだけ風が強ければ、山頂を目指すのは厳しい」

との信太さんの判断で、あえなく続行断念。近くに噴煙が見えるし、あと200m登れば山頂なのに・・・。悔しかったです。

「次回は絶対山頂まで登るっ!」

強い気持ちを秘めながらの下山でした。
上りの強風がウソみたいに下りの風は落ちついていて、帰り道はとっても近く感じました。

そして、峠の茶屋に戻ってから、信太さんが私にかけてくれた一言がとても印象的でした。
「何事も経験。大変だったけど、今日はいい経験ができたじゃん。良かったね!」

胸がスッと楽になった気がしましたね・・・☆

“山頂まで登れなかった、その結果ではなく、登ろうと頑張ったその過程が大切なんだよ!”
きっとそういう意味が込められていたのだと思います。

初の茶臼岳登山は、私に目には見えない大切なものをプレゼントしてくれました☆
栃木に住み始めて今年で10年になりますが、那須の自然をこんなにも本気で体験したのは初めてでした。

動物とふれあって、自然の恵みを舌で楽しんで、大自然の美しさと厳しさを肌で感じて、想像以上にいろいろなことがありましたが、ものすごく充実した旅でした。本気で自然に身をまかせてみると、今までとは違う自分と出会えるのかな・・・

そんな気がします☆
                               RADIO BERRY(FM栃木)パーソナリティー 佐藤由紀子
 
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