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    (杉田篤史・奥村伸二・大倉智之・北剛彦・塚田陽・渡邊崇文)

旅日記担当:久保有輝(番組担当放送作家)

ノスタルジック・バンコクー後編ー

     
 
サワディークラッ!(タイ語で、こんにちは!)

『YAJIKITA ON THE ROAD』担当、放送作家の久保有輝です。8月、9月と4週間にわたってお送りしてきたINSPiのタイ文化交流。その最終章です…。

ところでINSPiの6人は…、そうアユタヤでしたね…。

バンコクから北に約80km、車で1時間半程の場所にあるアユタヤの街。1350年から417年間、5つの王朝、35人の王が栄華の時代を築いてきた、タイの古都。

1767年にビルマ軍に侵略され、瞬く間にお寺などの多くは破壊、廃墟となってしまいました。
今では、その悲惨な爪跡をそのまま保存し、それが世界遺産になっている…、語らずして歴史を伝える、そんな街なのです。
INSPiがまず訪れたのは、アユタヤの中心地からは少し離れた所にある「バン・パイン夏離宮」。

“アユタヤ=廃墟”と言うイメージでやって来たのに、中に入ると何だか凄くきれいで煌びやかで、あれれっ?…って感じ。
広い園内をカートで移動していると、優雅にゴルフを楽しみに来た人みたい。まぁ、僕は、ゴルフしたこと無いので、
想像ですけど…。

実はこの「バン・パイン夏離宮」は、“夏離宮”と付いている事からも分かる様に、アユタヤ王朝の歴代君主が夏の
別荘地として使っていた場所なんです。

王朝が滅亡した後はここも荒廃していたそうなんですが、ラーマ4世によって復元され、かつての姿を取り戻しました。

敷地内にある建物は、タイの伝統様式なものから、中国風、西洋風と色々とあって、豪華絢爛、イメージで言うと
万博のパビリオン状態って感じです。
今でもタイ王室の所有で、外国の要人が来る時に使ったりしているそうです。

INSPiもみんな王様気分、そしてプロゴルファー気分…ん!?

アユタヤが輝いていた頃のイメージを
目の当たりにした後は、いよいよ中心地へ。

意外と道路も広くて、車もたくさん走っていて、
人もいっぱいで、普通に商店もあって、
世界遺産っぽくないと思ってしまったのは、僕だけかなぁ…。

でも通りをバスで走っていると、右を見ても左を
見てもお寺ばかり、交差点を曲ってもまたお寺。
京都のお寺をもっと小さい地域に密集させた感じかなぁ…。

そんなたくさんのお寺の中で、まず選んだのは、
「ワット・ヤイ・チャイ・モンコン」。

1357年にウトーン王が留学僧の為に建ててあげたお寺だそうです。中に入ると、あれ!? お釈迦様寝てるじゃん!
お行儀が悪いとお思いでしょうが、タイのお寺には
寝大仏や寝釈迦仏がある所も少なくありません。
(一番有名なのはバンコクにある「ワット・ポー」の
巨大な寝釈迦仏)

仏像は、日本ではシャキッと立っているイメージですよね。

でもタイでは、このように寝ている姿だったり、
歩いている姿だったり、あぐらをかいていたりと、
色んな姿勢の仏像があるんですよ。

さぁ、そして優雅に横になっているお釈迦様の奥には、
高さ72m、アユタヤ最大級の仏塔が…。

かなり長い階段で上まで行くことができるので、
INSPiも登る、登る! 上まで登って振り返ると、
高いのが実感できました。

続いてやってきたのが、「ワット・プラ・マハータート」。

誰が建てたのか未だにちゃんとわかっていないミステリアスなお寺。ビルマ軍によって特に激しく破壊され、
頭部を刈り取られた仏像の胴体だけがズラッと並んでいます。

特に、木の根っこに取り込まれてしまった仏頭は、アユタヤの歴史の象徴の様ですよね。
INSPiの6人も言葉少なにガイドさんの説明に聞き入っていました。

最後にやって来たのは、日本人村。

16世紀のアユタヤには、御朱印船貿易に携わった日本人が、たくさん住んでいたそうで、一番多い時には
3000人近くの日本人が暮らしていたそうです。

今では、公園とその歴史について展示されている研究センターがあるだけで、昔、
日本人が住んでいたなんて思えないくらい寂しい場所に…。

かつて日本人村があった場所 今は公園に
そうだ! 「INSPiタイQ」を忘れるところでした! 今週も、引き続きやっちゃいますよ! 日本人村の一角をお借りして、
「INSPiタイQ」アユタヤ編のスタート!

日本人村でもタイQ
Mr.タイ:アユタヤには、「ワット・プラ・スィー・サンペット」、
「ワット・ラーヂャブラナ」、「ワット・プララーム」など、
名前に「ワット」が付く遺跡がたくさんあります。
では、この「ワット」とはどんな意味があるの?


奥村:(早押しボタン、ピンポンと押して…) ズバリ、寺!


Mr.タイ:奥村君、正解!
     ちなみに、うちのトイレは100ワットです…。
      (Mr.タイの寒いギャグに耐える、INSPiの6人…。)
あれほど「出題者なんて緊張しちゃうからイヤだよ〜。」とダダをこねていたMr.タイ。

なのに、この辺りまで来ると、1問ごとにお世辞にも笑えないジャパニーズギャグをはさみ込みながら、じょう舌にしゃべりまくり。やっぱ好きなんじゃん、ねぇ!?
そして、ワットで「像」を見た後は、わっと驚く「象」。
(Mr.タイ以下ですみません)

アユタヤでは、象の背中に乗って遺跡を見て回る、
象トレッキングが大人気。

遺跡まで行かない10分の体験コースもあるので、
INSPiも2人ずつに分かれて象体験。

特に北君は、すご〜く感激してました。
前世、象っぽいもんね、北君…。
さて、アユタヤからバンコクに戻ったINSPiの6人は、CDショップに。
ミュージシャンだけに、タイではどんなアーティストが人気で、どんなジャンルの曲がヒットしているのか、気になる様子。

タイで今ヒットしている曲やアーティストをチェックしていると、J−POPコーナーが!
タイでは日本の曲やアーティストも大人気で、ヒット曲は
日本の発売と2〜3日しか違わずにタイのCDショップで
並ぶんですって。

コンビニに並んでいる音楽雑誌を見ても
日本人アーティストの記事がいっぱいだし、ラジオからも
最新のJ−POPがどんどん流れてくるんです。

ちなみに、INSPiが覗いたCDショップで人気だったのは、
宇多田ヒカル、浜崎あゆみ、平井堅、WaTなどなど、
タイを訪れていたのは、ちょうど日本で宇多田の
アルバムが発売になった直後だったんだけど、
タイでも同じ様に売れまくっていました。

でも一人気になる人が…。
J−POP第3位の藤田恵美さん。
どこかで聞いたことあるようなお名前…。

ジャケットを見ると…、
YAJIKITAでレポーターもしてくれた、元ルクプルの
恵美さんじゃない! 

でもこのCD見たことないよ。しかも日本語で書いてない。
あ、注意書きだけ日本語が併記してある。ん?

「この商品は、マレーシア、シンガポール、タイ、
インドネシア、フィリピン国内のみでの領布用に
ライセンスされたものです。」

そうなんです。日本未発売のCD。
しかもこんなアジア向けのCDが、恵美さんだけで何枚も
出ているんです。

実は藤田恵美さん…、今、アジア圏でとっても人気な
ジャパニーズアーティストなんですよ。
ところで…、J−POPの棚の「I」の欄はと…、あれ「H」の次「J」じゃん! INSPiの6人は、少し落胆…。

でも、お店の人に伺ったところ、タイのアカペラグループアーティストでヒットしているのは、アカペラセブンだけ。
…って言う事は、タイでデビューしても、かなり勝算ありじゃない? 

INSPiの新曲、タイトルは「恋のトムヤムクン」、どう? あ、却下…。
CDショップでCDチェックをしていたら、
お腹がすいてきました。そこでバンコクで人気の
「コカスキレストラン」へ。

何を食べようかとワクワクしていると、またまた
登場してきました、Mr.タイ。そうなんです! 
このレストランが「INSPiタイQ」の
最終決戦地だったのです! 

INSPiも料理はしばしお預け! しかもレストランで
勝敗が決まって、罰ゲームもあるって、なんかベタな
想像が出来ない!? 

しかも最終問題は、最下位の人も大逆転のチャンスが
ある超高得点問題と、こちらもベタな展開。
とにかく行ってみよう!

「INSPi〜、タイQ〜!」。 最終問題。
Mr.タイ:タイの名物料理の1つに「タイスキ」っていうのがあります。この「タイスキ」は、日本のある料理に、よ〜く似ています。
     では、その日本の料理とは、何でしょうか?

大倉:(早押しボタン、ピンポンと押して…) スキやから、すき焼き!

※不正解ボタン、ブッブー!

渡辺:(早押しボタン、ピンポンと押して…)周りで食ってる人みてたら分かった! しゃぶしゃぶ!

Mr.タイ:渡辺君、正解!

日本に出掛けたタイの女性が、
バンコクで最初にタイスキのお店を始めたんだけど、
その女性が、単にすき焼きとしゃぶしゃぶを
間違えて覚えて、タイに帰ってきてしまった。

そして、タイのすき焼きと言う事で、
「タイスキ」と名付けてしまったんです。

ホントだったら「タイシャブ」になるところだったのかも…。

1位の渡辺君が食べるタイスキの具材

と言う事で、「INSPi〜、タイQ〜!」の勝者は、大逆転、渡辺君に決定!

ちなみに2位は大倉君、3位は奥村君、4位が北君、5位が塚田君、そして最下位が杉田君に。

2位からその順位にあわせた料理が登場。大倉君にはトムヤムクン、奥村君には蟹が一匹丸ごと入ったカレー、
北君には空心菜の炒め物、塚田君にはパパイアとあわびのサラダ。


トムヤムクンを食べる2位の大倉君

蟹のタイカレー

蟹のタイカレーを食べる3位の奥村君

空心菜の炒め物

空心菜の炒め物を食べる4位の北君

パパイアとあわびのサラダ・普通バージョンは
5位の塚田君に
みんな、その料理に大満足。
そしていよいよ罰ゲーム。杉田君の前に登場したものは…、あれ、5位の塚田君と同じ、パパイアとあわびのサラダじゃない?

ラッキーと杉田君も一口。でも、ん? ゲゲッ! 辛っ! 同じ、パパイアとあわびのサラダ…、でも激辛じゃん! 

パパイアとあわびのサラダは、辛さが選べるので一番辛くしていただきました。
…と言うか、メニュー以上に辛くしていただきました。

杉田君は、辛い、辛い、水、水、と大騒ぎ。罰ゲーム大成功!

パパイアとあわびのサラダ・激辛バージョンは最下位の
杉田君にあまりの辛さでスタッフ大慌て。
その為、悲惨な杉田君の姿を写真におさめるのを
忘れました。すみません。

タイQが終わった後はみんなで食事。
あれ? 渡辺君かと思ったらMr.タイ
そして今度はご褒美。
1位の渡辺君には「コカスキレストラン」だけに、タイスキ独り占め〜。嬉しそうな渡辺君、お店のスタッフに、
お肉、お魚、お野菜と色々と入れてもらって、

「いただきま〜す! うっ! ゴホンゴホン! 僕、辛いのとっても苦手なんだよね。だから、タイ料理、
辛くてあんまり食べられなかったんだよね。ゴホンゴホン! 辛い、辛い…。」

渡辺君、優勝者なのに、なんか一番の罰ゲームみたい。
結局、他の5人にタイスキを、しかもおいしく食べられてしまったのでした〜。

そして文化交流の締めくくり。フリーライヴ。タイに生まれこの地で暮らす人々、そして日本から遠く離れたタイに
やって来て故郷を思いながら頑張っている人々も、たくさんお呼びして、そのステージは幕を開けたのです。
タイに入ってからも、ホテルで、そして移動中の車の中で、「曲順をどうしようか、何をすれば喜んでもらえるのか、
どうやったらタイの人々に僕達のこの想いをまっすぐに伝えられるのか。」と一生懸命だった6人をそばで見ていたからこそ、
このライヴをステージのそでで見ていて、涙がでそうだったよ。

ライヴの直前まで、みんなで悩んでいたのは、毎日毎日彼ら自身が成長していたから。

伝えたい事が、どんどん明確になっていったからかもね。
とってもいいステージだったと思う。

その様子は、番組内でもたっぷりとお届けしたし、動画でもチェックできるので、ぜひ見てあげて下さい。

そしてINSPiのみんなには、この旅で得たタイの仲間との
ココロの絆や、その想いを、ぜひ今度は
メッセンジャーとして、日本の多くの仲間達に
伝え続けて行って欲しいなって思ったよ。

スタッフと一緒に打ち上げ
実は、バンコクでは意外と自由な時間が多かったので、INSPiのみんなも、それぞれの楽しみをしていたみたい。

一人でトゥクトゥクの運転手とタイ語で交渉して乗った杉田君。本場のムエタイを見に行った大倉君と奥村君は
「休みだった」とがっかりして戻って来たよね。

そうそう…、タイの人に道を尋ねると、みんなちゃんと答えてくれるんだよね。こっちはタイ語判らないしタイの人は
日本語判らないから大変なんだけど、みんな諦めずに一生懸命教えてくれようとするの。

でも、あちらの方もその場所が判らない事ってあるじゃない? そうすると何度も「ごめんなさい」って頭を下げられてしまう。
道を聞いたのは、こっちなのに。タイの人って、何でこんなにも優しいんだろうって、毎日思ってた。

「困っている人を助ければ、それはいつしか自分が困っていた時に帰ってくるものだから」って、
この旅で出逢ったタイの人が言っていたっけね。
バンコクに入って、車で高速を走っていた時に見た景色。
高層ビルが立ち並ぶその隙間に、今にも崩れそうな家が
並んでいる。

せっかくなので自由行動の時間を使ってスラム街に
行ってみた。
通りにかかった古びた歩道橋の階段を足を
引きずりながら上っているおじいさんがいた。
歩道橋の下には横断歩道があって、足が不自由なら
青信号を待って渡った方が楽なのに…。

気になったので、そのおじいさんの後を追って歩道橋を
上ってみた。するとそこには、たくさんの人が
しゃがみこんで物乞いをしていた。

足を引きずっていたおじいさんも、その一角に腰を
下ろすと、おもむろに義足を外し、
さびた缶を自分の前にそっと置いた…。
タイの人は、みんな本当に幸せなのだろうか…。

そして僕達日本人も、本当に幸せなのだろうか…。


                                                          久保有輝