周辺地図はコチラ
 
旅人:小川もこ(HP)&田島悠紀子(FMとやまアナウンサー)

富山 女二人旅 〜ライトレールに乗って〜

HOME富山1>富山2
     
 

【もこ】
前回の「おわら風の盆」に続き、小川もこ&田島悠紀子の、富山おんな二人旅。
今度は、富山に誕生した、古くて新しい都市交通『ライトレール』のご紹介です。
まずは、富山市在住のゆっきーに、このライトレールについて、とことん教えてもらいましょう。ゆっきー、よろしく!

【タジマ】
はい、もこさん! 了解しました。
まずは、皆さんに こんな光景を見てもらいましょう。

この写真、違和感がありませんか?
そういえば、何か変かも…。

どう見ても田舎の町並みなんだけど、なぜか超近代的な
乗り物が、道路の中央を走っているし、すぐ横には、
普通に車も走っている。
やっぱり、おかしいー!!
と、思った方もいらっしゃるのでは?

突然ですが、質問です!
この乗り物、何だと思いますか??

実はこれ、「富山ライトレール」の「ポートラム」と呼ばれる
路面電車なんです。

「富山ライトレール」は、赤字ローカル線だった
JR富山港線の路線を、第3セクターである
「富山ライトレール株式会社」が引き継いで、日本初の
LRTとして再出発したもので、構想発表から開業まで、
わずか3年というスピードで、今年4月29日に開業しました。

つい先日、路面電車化の話があったと思ったら、工事が始まって、まさか、そんなに早く工事が終わるはず無いよね〜、
などと話していたら、車の横を、ポートラムが走っていた、という、我々市民も驚きの速さで、開業しました。

そして、開業から5ヶ月たった今も、予想を大幅に上回る多くの方が利用し、全国的にも注目されています。
そんな、今話題の「ライトレール」に、小川もこさんと一緒に乗ってみました!!

【もこ】
うふ。そうなんです。以前、FMとやまで二人でやってる番組「フォーミラ」の取材で乗ったので、今回で2度目。
改めて快適な乗り物なんだなぁ〜〜と、いたく感激の小川であった。

東京からやってきたヤジキタスタッフの一人久保ちゃんは、実は”てっちゃん”(鉄道・電車大好き人間!)。彼の目が だれよりも爛々と輝いていたのは 言うまでもありません。

【タジマ】
路面電車というよりも、
遊園地の乗り物のような外観です!!

なんと、車体デザインは、成田エクスプレスでデザイン賞を受賞した「チームGK」が手がけているんですよ〜。
どうりで、素晴らしいデザインのわけだ・・・。
流線型の車体と大きな窓がヨーロッパの雰囲気を漂わせていてオシャレ♪

車体カラーは、立山の新雪をモチーフとした
スノーホワイトに、際立つアクセントカラーをモダンに
配しています。ちなみに、このアクセントカラーは、全7色。

実は、それぞれマスコットキャラクターもいるんですよ〜。
この黄色のポートラムの名前は「はなちゃん」。
唯一の女の子なんだとか。

【もこ】
斬新なデザインなのに、ついてるニックネームは いなかっぺ大将的やなぁ。
「きくちゃん」や「にゃんこ先生」を探してしまう私は、かぜだいざえもん〜〜。

街の緑対策で芝を引いた線路
【タジマ】
なんと線路に芝生が!!

緑豊かな景観を配慮し、レールの間に芝が
敷かれたそうです。

どう? リラックスできるでしょ〜。 ふ〜は〜と、
思わず深呼吸をしたくなります。
【タジマ】
富山ライトレールは、延長7.6キロ。
電停の数は、13。

JR時代の9駅から大幅に増えただけでなく、
運行間隔も30〜60分から、10〜15分間隔になり、
非常に利用しやすくなりました。

ホームのベンチで説明を受けるもこさん。
なんだか嬉しそう♪ それは何故かと訊ねたら!?
【タジマ】
なんとホームのベンチは、市民の寄付金で設置されました。

このプレートは「サポータープレート」と言って、
寄付をしてくださった方の名前とメッセージが書かれていて、
各駅のベンチに設置されています。

これらをひとつずつ読んでいくのも、
様々なドラマを感じることができて面白い!

笑えるものから、思わず目頭が熱くなるものまで、、、
たくさんの方の「思い」が詰まったプレートです。

【タジマ】
ホームとの段差がほとんどない全低床の車内に、
車いす固定スペース、行き先案内表示器などが設置され、
誰もが利用しやすい車両となっています。

乗り降りも、ICカードを使って、ピッとワンタッチするだけ!

とっても簡単〜♪


シンプルな運転席 
運転手は車掌の役目もこなすワンマン運転

【タジマ】
運転している様子は、すぐ後ろから見ることができます。毎回、指さし&声だし確認を怠らない運転手さん。
その姿がかっこいい〜!

「僕も将来運転したい〜」

なんて、言い出す男の子も、増えるんじゃないかなぁ。


道路との併用軌道はライトレールになってから 
車を減らす対策の1つ
【タジマ】
ライトレールは、ほとんど音がしないので、
車を運転しているときに、いつの間にか隣に
ポートラムがいて、ビックリすることも!

【タジマ】
道路を走っているときは、まるで忍び足のように静かに
走っていたポートラムも、ココからは、JR富山港線の
線路を利用しているため、待ってました! とばかりに、
スピードを上げて走る〜♪走る〜♪


「奥田中学校前駅」からは普通の線路に

「奥田中学校前駅」の近くには
昔のJR富山港線の線路跡が…
【もこ】
ほんっと、快適。
乗る人 利用する人にやさしい電車です。

市街地に新たに敷設されたレール上を走っているときは、
音や揺れはほとんど感じないぐらいなのに、
旧JRの線路になった途端、古き良きガタンゴトン♪ 感が
戻ってくるの は、新旧の醍醐味満喫で、
楽しいものですねぇ。
「東岩瀬駅」のホームです。

左と右のホームをご覧下さい。高さが全然違うでしょ?

実は、左がJR時代の高いホームで、
右がライトレールのホームです。

なんとホームの高さは約30センチ。乗り降りも楽チン。

終点「岩瀬浜駅」
【タジマ】
♪しゅうてん〜、いわせはま〜。

富山駅から所要時間は約25分。今、ひそかに熱い町
「岩瀬」の町の玄関口です。

「岩瀬浜駅」のホームの反対側はバス乗り場 
たった5歩でバスへ乗り換え

【タジマ】
ライトレールは、将来的には、富山駅の南口を走る市電との接続を計画しているそうです。

南北路線が一体化することで、さらに、便利に! また、中心市街地へのアクセスがよくなり、
市街地の活性化にもつながります。

【タジマ】
終点「岩瀬浜駅」のベンチに座って…。

写真は、富山ライトレール株式会社の大場一成さん。
ライトレールについて、色々と教えていただきました。
ありがとうございました。

開業時は、目的地に行く、というよりも、まるで、
遊園地のアトラクションに乗るかのごとく、
多くのお客さんでにぎわいました。

しかし今は、市民の皆さんにもすっかり定着し、利用者も
当初の予想を上回る人気となっています。

将来的には、駅の南口とも一体化するということで、
さらに便利になります。

富山市の未来構想のひとつ、としてスタートしたライトレールをきっかけに、市全体がいい方向に向かっていることは確かです。

私自身、富山市民の一人ですが、ライトレールが出来てから、車に乗る機会が減っただけでなく、ライトレール沿線にも
興味を持つようになり、出かけることも多くなりました。

さて。

そんなライトレール沿線の中でも、今一番熱いスポットが「岩瀬」の町です。

その岩瀬をちょこっと旅してきました。
では、このあとの旅日記は、もこさんよろしく〜

【もこ】
は〜い♪ それではここからは、小川が日記を担当いたしましょ。

このライトレールの終点&起点の町「岩瀬」は 江戸時代から北前船の拠点として栄えた商港で、裕福な港町。
築100年を超える古い商家や土蔵などが建ち並び、歴史も見所も実にいっぱいあるのですが。

私とゆっきーが、今年の5月、初めて一緒にライトレールに乗って訪れた時は、
ちょうど、「曳山(ひきやま)祭り」という勇壮な祭りの真っ最中でした。

曳山と曳山とがぶつかり合うけんか山、けんか祭りと
呼ばれる岩瀬曳山。毎年5月17日18日の二日間 
岩瀬諏訪神社の春季例大祭でおこなわれ、14基の
曳山車が、岩瀬の町を、勢いよく、勇壮に、曳き回されます。

夜になると山車どうしが激しくぶつかり合い、
それが終わると、今度は町どうしの綱引きとなる。
あくまで男らしい祭りであることよ。

港町らしく荒々しいお祭りなのは、たおやかな八尾の
「風の盆」とは好対照で面白いなぁと感じてしまう。

5月に富山を旅するなら、
是非見て体感してもらいたい祭りです。

さて、「岩瀬」は 時期を限って訪ねてほしい場所な
わけじゃない。

昔ながらのたたずまいが残る一方で、実は今、
ここで築100年の土蔵を改装しての 新しいまちづくりも
始まっているのです。

数カ年計画で行われている 新しいまちづくり。それは…、
名付けて「土蔵リノベーション」!!

【もこ】
本業の酒造りに加えて、この「まちづくり」に
取り組んでいるのが、銘酒「満寿泉(ますいずみ)」を
醸造する、桝田酒造店の社長・桝田隆一郎さん。
(写真右端)

高校球児ピッチャーだった桝田さんは、
長身で実に爽やか♪

そんな元ハンカチ王子・桝田さんが、街の再開発会社を
有志数人と共に設立して、
今、再生に取り組んでいるのです。

「土蔵リノベーション」、つまり岩瀬の町並み保存&再生事業について詳しく伺いながら、小川とゆっきーは、
岩瀬の街を歩いてみました。

岩瀬の町の中心である 石畳の大町通りに シンボル的存在としてある のが この森家の土蔵群です。

【もこ】
北前船の回船問屋で栄えた「森家」の土蔵は、
国の重要文化財となっています。

実は、岩瀬は貸地が多く建替が難しいことから、
今は空家や空地となっているところが多いんですね。

桝田さんが幼い頃から慣れ親しんだ街並みが、
歯が抜け落ちるように寂れていくのは いかにも寂しい。

日本国内は勿論のこと、海外にも誇ることの出来る、
魅力的な街に再生したい! という思いから、
同じ志の人たちが集まって、2004年8月、
「岩瀬まちづくり株式会社」を設立しました。

これは利潤追求第一目的の会社じゃありませんが、
ボランティア事業でもありません。

地域の伝統や個性を生かし、住民が誇りを持つことが出来る、また住んでいて気持ちよい地域をつくるぞぉ! 
という熱い気持ちから、土地の所有権・賃借権をまとめ、良い建物もまとめて改装して、それを貸すといった事業を
始めたのです。

岩瀬地区に現存する民家や土蔵約40軒を買い上げて、伝統建築の外観は残し、内装は現代風にして飲食店などに
生まれ変わらせています。

事業として成立することによって、持続する、就業者や若者がどんどん集まってくるような地域をつくりたい。
瞳をキラキラと輝かせて語る桝田さんの話は とても眩しくて、パワーとエネルギー、岩瀬の町の新たな希望を感じます。

観光誘致が目的じゃない、なんていうか、住んでいる人の内なる精神に火を付ける力。
いいなぁ♪
土蔵三棟の修復作業をほぼ終えて、次は隠れ家のような宿をつくるんですって。泊まってみたいなぁ。

桝田さんは ここ岩瀬の造り酒屋に生まれ、ここにずっと住んでいく立場の人間です。
他に居を移さない以上、自分が心地よいと思うまちづくりを目指すのだと淡々と語って下さるのは、
どこの地にも通じる真っ当なことね。だから、ことさらにその取り組みや成果に重みを感じるのです。

【もこ】
ここは4棟に仕切られた土蔵で、築約100年、
計約500平方メートルの表通りに面したところには、
まず酒店がオープンしました。

日本酒やワイン計約1万5千本を揃えている様は圧巻!

酒好きには堪えられない垂涎のショーケースが
並んでいます♪

そしてその後ろに 蕎麦店、ガラス工房、陶芸工房などが
続きます。
【もこ】
この土蔵の壁は、謎のフィンランド人(笑)・イルッカさん
(実は建築の勉強をしに来日している男性)が、
日本の伝統技術を駆使して張ってくれた板壁です。

真新しい木の香りが心地良く、そぞろ歩きが楽しい
小道となっています。

【もこ】
ガラス工房内にて。ガラスアーティスト・安田泰三さん
(&桝田さん)と一緒に…。

緻密な芸術品としての美しさと、実際に使うものとしての
機能美に心打たれる作品群が、土蔵の土壁にマッチして、
なんともいえない幸せ空間ね。

隣りの美味しい手打ち蕎麦でお腹を満たしたあとは、ここで心を満たしましょう♪

そう、この「土蔵リノベーション」は、古くなった土蔵を
オシャレに改装するなんていう、「外側=ハード面」の
再生にとどまらないんだな。

土蔵の中身、つまりソフト面の充実こそ、桝田さん達の取り組みの真骨頂なのだなと感じます。

ガラス職人がガラスの芸術作品を創り展示するガラス工房をつくる。
そのために、新進気鋭のガラス芸術家に、実際にこの土蔵に住んでもらう。

同じく、焼き物職人さん、美味しいお蕎麦やさんなど、借り物として土蔵を利用するのではなく、岩瀬の町に住んで、
愛して、一緒にこれからの岩瀬を、岩瀬の文化をつくっていこうという「思い」の結集である点に、
私とゆっきーはとても感動を覚えてしまいました。

ひいては、旅人や他の富山県民が岩瀬の町に何度でも足を運びたくなる魅力が、今まさに開花しているようで、この町が、
古きを利用して誕生した新しい都市交通「ライトレール」に乗って訪れるに相応しい目的地であることを実感するのです。

「まちづくり」は、その土地の住まう人々の「まちを愛する心」から始まること、小川もこも、全国を歩いていて感じます。

桝田さん曰く、観光バスに乗って、他人にアレンジされた旅を楽しもうという受け身の観光客は、
正直言ってあまり歓迎したいと思わない。ライトレールで来る人は、目的を持って自分の意志で来て下さる方々だと思う。

岩瀬の町の人々は そんな旅人を待っている。。。んだそうですよ♪

終点ふたつ前の「東岩瀬駅」で降りることをススメて下さいました。そこから「岩瀬浜駅」までを散策し、
ゆっくりと街並みを楽しむ。嬉しいアドバイスを、桝田さん、ありがとうございました。

【もこ】
これは、北陸地方に古くからある「すむしこ(簾虫籠)」。
竹を細くひごにして、横にすだれ状に配した格子です。

匠の技術と根気の要る技法ですねぇ。

今、敢えてこの「すむしこ」を 新しくした土蔵の表側に
取り入れています。
【もこ】
明るい昼間は、外から家の中は一切見えないのに、
ほら、中から外はこの通り♪

とてもよく見えるんだな。
涼しげで風情ある、先人の知恵でござる。。
【もこ】
番組の最後の部分、旅も大詰めに。
岩瀬の港を望みながら、ゆっきーちゃんとライトレールに
乗っての今回の旅を振り返っているところです。

ゆっきーは群馬出身、東京での大学生活を経て、
局アナとして 富山に住んで6年。

このまちを、少しずつどんどん好きになっていくと
語ってくれました。

小川は、御縁を頂戴して、毎月富山に通うようになって10年。
第二のふるさと以上の愛情を、そこかしこに感じています。東京や別の土地で、誰かが富山を褒めているのを聴くと、
すっごく嬉しく思うもんね。
えっへん! 富山って素敵でしょ? 良いところでしょ♪ってね。

今回の旅で、また富山を誇りに思うことが出来ました。

ライトレールありがとう。
岩瀬の町のみなさん、ありがとう。

 
HOME富山1>富山2