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旅人 : AKI

自然の宝庫、南房総・・・海の旅

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南房総の自然を満喫する旅。前回の山編に続き、今回は海編でございます。

南房総には温暖な気候のため、木々も生い茂っているわけですが
ちょっと車を走らせれば、どこかしらの海に辿り着けるという、大変自然に恵まれた環境がそこにはあります。
しかも今回訪れた館山の海はちょっと珍しい・・。
というのも、この辺の沖合いには暖流・黒潮が流れており、館山湾の南端にある沖ノ島ではなんとサンゴが見られるのです!

そこは珊瑚が生息できる北限域。
沖ノ島のサンゴを初めて発見した
「沖ノ島サンゴを見守る会」代表の三瓶雅延さんは
日々の観察の中で奇跡にも似た体験をしたそうです。
ご本人曰く「魔法の潮」・・・?!
珊瑚の観察に行った際、
付近にいるサザエやカニなども一斉産卵し
視界いっぱいに生命誕生の嵐が広がるというもの!!
長年館山のサンゴ達を見続けてきても
中々お目にかかれない光景なんですって。
その様子を、目を輝かせ嬉々として話す三瓶さんは
館山の海を本当に愛し、その海の美しさを伝えるために
あるモノの観察会などにも協力しています。

それは「ウミホタル」。(学名ではヴァルグラ 
ヒルゲンドルフィーと言います)
恥ずかしながらウミホタルを知らず、
てっきり東京湾横断道路のPAのコトだと
勘違いしていた私・・。

ウミホタルとは、卵型の全身を二枚貝状の殻で包んでいる、
大きさ約3mmのミジンコの一種。
日本では青森から沖縄の内湾、
沿岸帯の河川による淡水の流入が少ない海岸に
分布しているそうです。
モチロン綺麗な海というのも必須条件。

しかし、体長3mmの小さなものを何故観察するのか?
それはウミホタルが・・光るからなのですっっっ!
まぁ、日本名で‘ホタル‘と名が付くからには何かしら光るのかな?と想像はつきますが、地上で見られる蛍のように
胎内発光するのではなく、ウミホタルは、主に外的刺激を受け、驚いて発光物質を海水中に放出して光るのです。

実際に見てビックリ!!
コバルトブルーの驚くほどの光り方といったら!
海水が光るので、液体状の青色LEDがそこに存在しているかの様なのです。
なので、ちょっと洋服に海水が掛かったりすると、一瞬、本気で焦ります(笑)
(持続する光ではないので数秒経つと消えますが・・・)

自然のイルミネーション、まさに海の神秘でした。
サンゴが生息し、ウミホタルも多く観測できる、綺麗な海をこれからも守っていきたいと言う三瓶さん。

私たちは、この館山の海をもっと知るべく、冒頭にも名前の出てきた沖ノ島の「沖ノ島無人島体験・ビーチコーミング」という
「NPO法人 たてやま・海辺の鑑定団」によるネイチャーツアーに参加しました。

沖ノ島は、周囲約1kmの30分もあれば1周できる小さな島。
砂が堆積し続け、今では陸続きとなっているので歩いて渡ることが出来ます。
周りに民家が少なく、生活廃水が流れ込まないので海水は本当にきれい。
この島はサンゴが生息しているだけではなく、島内の木々も、九州・屋久島辺りの植生とよく似ているそうです。
そんな大自然の残る島を、鑑定団代表の竹内聖一さんに案内してもらいました。

まずは、波打ち際を歩きながら、海から打ち上げられた色々なモノを拾い集めるビーチコーミング。
今まで流れ着いてきたものを見せて頂くと、鯨の背骨やウミガメの頭蓋骨、椰子の実、
なんと縄文時代の黒曜石までありました!
鑑定団のメンバーはこれらの漂流物を「贈り物」と呼ぶんですって。
中には幸運を呼ぶお守りとも言われているいるかの耳骨も発見出来るそうなので、その贈り物をぜひ頂こうと奮起する私。

砂浜に入って早速探そうとすると、竹内さんが1言。
「この辺りの砂浜黒くてキラキラして見えませんか?」
言われてみれば確かにキラキラと輝いています。天気がいいからかな?なんて思っていたら
片手程の大きさはある鉄を渡され砂浜に近づけて見るよう言われました。
うわっっ!!黒い砂がバサバサとくっついた!実は渡された棒は磁石で、くっついたモノは砂鉄!
理科の実験でしか見たことの無いものが砂浜から現れ驚きました。

この島には贈り物以外にも色々な発見がありそう・・。
贈り物を探しながら砂浜を歩くと、岩場にたどり着きました。
水辺に黄色いものが見えたので、竹内さんに質問すると、なんとウミウシの卵、見た目はモンブランの上にあるウネウネ。
こんな風に、小さなものにも目が行くようになり、竹内さんも「なぜ?なに?どうして」の質問に答えてくれるものだから
好奇心はとまりません。

岩場の小さな水溜りにまでクローズアップ。そこにもたくさんの生命がいるわけで・・。
イソギンチャクやヤドカリを発見。
彼らは潮が引いた際、次の満潮まで生きられる様胎内に海水を蓄えているそうです。
すばらしいメカニズム。
数歩歩くごとに知識と発見の山盛りなので、島を1周する頃には2時間は経過していました。
時間がいくらあっても足りない!

つぎは、島の中心―(森林)部を案内していただくことに。
1歩足を踏み入れると、そこは海景色から一転、別世界。
ヤブニッケイ、カシ、シイなどの常緑の照葉樹で
覆われていて、あまりに豊かな緑で、
山に来たような錯覚を起こしました。

島の最高部に向かうと、ダイナミックな岩山を発見。
そこにははっきりとした地層が見えます。
これは関東大震災や、隆起によって
海底地層がむき出しになっているそう。
確かによく見ると貝の化石などが見えました。

その岩山の中に洞窟のようなものを見つけ
まさかコレも自然が創ったものなのかと、
またまた竹内さんに質問。
その洞窟は、旧日本軍が偵察のために作った
トンネルだったらしく、中に入ってみると、
足を踏み出すのも怖い程の暗闇。
しかし、暗闇に縁取られ見える海は見事な借景でした。

結局、いるかの耳骨を発見することは出来ず、潮の関係でサンゴも実際に見る事も出来ませんでしたが
小さな島ながらもたくさんの生命がいる大きな世界。
そして、遥かな時を超えた時間の旅をも体感できて、内容の濃い素敵な経験でした。

今回の旅では、大自然のすばらしさ・大切さ、そしてふれあい方を私なりに学べたように思いました。

 

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