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旅人 : 貞包みゆき

大衆文化遺産…?津軽・百年食堂巡り

     
 

貞包みゆきです。
とっても幸せな旅をしてきました!

青森県にはおよそ100年の歴史を持つ食堂が何軒もあり、「百年食堂」と呼ばれているそうです。
その味とは?そのたたずまいとは?店主に会いたい!そしてどんな人が集っているのだろう???
知りたーい!
ということで「お腹をすかせ」て、百年食堂へ行ってきました。

まずは、つがる市木造、JR木造駅前にある「神武食堂」へ。
かっぷくのいい四代目店主の神祥仁さんが笑顔で迎えてくれました。昼と夜の間の時間帯なのに、もうすでにお客さんが。
家族連れ、カップル、同僚、みなさんラーメンをすすっています。
自宅にいるようなほのぼのとした雰囲気です。

「お勧めは?」と伺うと、
「ラーメンと坦々麺と味噌カツドンとクマ笹中華ざる。」
ご主人の愛くるしさに、つい、「全部ください」と言ってしまいました。

出てきましたよぉ。
ラーメン。焼き干しの香ばしさが湯気に乗って、いい感じです。
坦々麺。甘辛くてクリーミー。
味噌カツドン。うわっ!大きい!キャベツものってます。味噌は秘伝の自家製!
クマ笹中華ざる。運ばれてくると、ぷーんと森の香りがしました。
青森に帰省したら、まずは実家へ帰る前に店に寄るお客さんもいるそうです。

つづいて
大鰐スキー場の近くに構える「日景食堂」へ。
お店に入ると、温かみのあるケヤキの背の低いテーブルと椅子が迎えてくれました。
ちょっと背の低い昔の日本人の姿が想像され、ほんわかした気持ちに。

そして100年もの間、歴史を見てきた七味入れの壺が!
スキー場の全盛期のころは、この壺が一日で空になるほどの人々で賑わってきたそうです。
時代も変わり、観光客は減ったといえども、根強いファンが店を支えているといいます。

実はこの食堂、白神山地を旅しているときにインストラクターの方から、「あそこの鍋焼きうどんは美味しいよー」と
噂を耳にしていたんです。楽しみ。三代目店主の佐々木清志kさんにもお伝えいたしましたヨ。
出てきました。熱そう!
ふはふは言いながらいただきました。心に染み入る味だなぁ。焼き干しの香ばしいこと!
そして中華そば。これもまた、素朴でいながら奥深い味わいです。
醤油こんぶをお土産にいただきました。これもまた美味。なんか癒される味。泣きそう。

続いて平川市の「大十食堂」へ。
このあたりは、近くにショッピングセンターがあり車が行きかう交通の盛んな町というイメージ。
明治の初めには、馬車停車場があったそうです。その頃からにぎやかだったんでしょうね。

お勧めは?と聞くと「ラーメンと焼きそばとおにぎり」と、四代目店主の西谷豊さん。
「炭水化物の三重奏やぁ〜」と彦麻呂さんをパクる私。
すると「大丈夫、セットがあるから。」
と、出されたのがこのセットです。
美味しい!!!なんでしょう、この麺のこしこし!
それもそのはず、自家製面なんですって。
スープやソースと絡み合い、絶品です。
そして、なんとも優しい味わいのおにぎりだこと。
気立ての良いご主人の皆さんに愛される温かいお人柄が、表れているような気がしました。

つづいて
弘前市の「三忠食堂」へ。
ここは、あの漫画「美味しんぼ」に掲載された老舗なんだそうです。
わくわく。
しかもまぼろしの「津軽そば」がいただけるという。
まぼろしって・・・??

不思議がる私に、4代目店主の黒沼三千男さんと奥様が笑顔でご用意くださいました!
いただきまーす。
つるつるっと麺をすすろうと思ったら、なんだか様子が違いました。
一本一本が短いんです。
それもそのはず、この麺のつなぎは大豆。そして、何日もかけて製麺するそうです。
この方法を100年の間、代々受け継ぎ守り抜いているそうです。まさにまぼろし!
お店の中にも、歴史のうかがえる貴重なものがたくさん。先代時代のオカモチや、お皿にグラスに看板などなど。
店丸ごと博物館さながら。で、「ほーっ」「はぁーっ」と、なんでも鑑定団のようになった私でした。

こうして百年の重みをずっしりとしっかりとお腹に受け止めてきた今回の旅。
何より感じたのは「百年」を守るご家族の絆です。どのお店にうかがって聞いてみても、
百年というプレッシャーはさほど感じてないということ。お父様、お祖父様の働く汗と背中をみるうちに、自然に、
「自分もこの店を継ぎたい」と思ったんだそうです。
今もこのコラムを書きながら、味やぬくもりを思い出しお腹いっぱいになりました。お腹がいっぱいって、
幸せいっぱいなことですねぇ。
ありがとうございました。