周辺地図はコチラ
 
旅人 : 貞包みゆき

北のまほろば…。青森の縄文遺跡を訪ねて。

     
 

日本史で赤点をとったことがあります。そんな私が歴史の旅をする…不安です。
うー・・・。
そう思いながら向かった青森県。

まずはJR木造駅。
何ですか!これ!
宇宙人!?

『宇宙人かもしれませんねぇ、ふふふ』と、現れたつがる市教育委員会の佐野忠史さん。
佐野さんによると、これは遮光器土偶というものを拡大レプリカしたものです。
夜になったら目が光る仕組みになってるんですよ!
なんだこのシュールさ。びっくりです。

遮光器土偶は、近くの亀ヶ岡遺跡から発掘され、今や町のシンボル的存在に。
これが縄文時代、祭祀のときに使われたものなのか、宇宙人を縄文人が見てびっくり!?なのか、その解釈は、
まずは自分流でいいとのこと。
え!自分流でいいの!?なんだか、面白ーい!
亀ヶ岡遺跡一帯は遺跡だからといって敷居が高いわけではなく、犬の散歩をしている人もいたり。
その足元に、もしかして土器が埋まってるのに……。でも、それでもいいんですって。遺跡と現代人の共存。
歴史にとっては『いま』も一部。なんだか奥深いです。

つづいて世界遺産の白神山地へ。
白神山地は人の手が加わっていない世界最大級のブナ林です。
縄文時代のひとびとがこの山道を分け入ってどんなものを食べていたのかに想いを馳せることができます。
白神の森を知り尽くす、「エコ・遊」代表の土岐司さんに案内していただきました。

きーもーちー いーいー!!!
風に吹かれてブナの葉がさわさわ話しかけてきます。小枝の香りやキノコの香り・・・。あ、獣の臭いもしてきました。
何かが通り過ぎたあとなんですね。
ブナ林のなかでで寝っ転がったり、ブナの巨木に抱きついたり。
自然に抱かれてしばし時の経つのを忘れてました。
シアワセ。

ストーンサークルという、石の不思議な遺跡を見に青森市の小牧野遺跡へ。
今からおよそ4千年前の縄文時代に作られたそうです。青森市教育委員会の児玉大成さんによると、
ここでは祭祀が行われたのだそうです。地元の高校生が、「おや?なぜ石がここに?」と、発見したのがきっかけで、
大規模な発掘作業へと展開。そして、いまや縄文時代を知る貴重な遺跡として研究がすすめられているという。すごいですね。

そして三内丸山遺跡へ。
ここは、もう書ききれないほどの数の、遺跡がありました。
詳しくは、これはもう、現地へ行くか三内丸山遺跡での資料をみていただいたほうがよいか、と思います。
とにかく、歩けど歩けど、すごいものに出会えます。高床式住居、お墓、いやはや、すごい規模です。

青森県教育委員会の中村美杉さんに説明していただきました。
きっと、縄文人が聞いていたら、中村さんありがとう、そんなに僕たちのことをわかってくれて・・・と、思うんだろうなぁ。

率直な感想は、「もっと早くに来たかった」です。学生時代に来ていたら、世界観が変わっていたかもしれない。
日本史の勉強にも意欲的にとりくめたことでしょう。
そしてなにより、今回、案内していただいた、研究を愛してやまない方々との出会いが、人生を変えていたかもしれません。

とはいえ、私が、今この年齢で、この旅を経験させていただけたということの意味、きっとあるはずです。

日々、目の前のことに一生懸命生きています。でも、ときには落ち込むこともある、疲れることもある。
でもその一日は歴史からみたら、ほんの一日。もっと大きな視野をもちたいですね。
そしてまた、この1日の積み重ねが歴史の一部になっていくということ。
だとしたらやっぱり一日一日を大切に、悔いのないように輝いて生きたいです。
そんなことを思いながら、冬が一足早く来る青森で、寒いと言いながらもマロンソフトをやっぱり食べるのでした。