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旅人 : 井門宗之

香川小豆島・自然のアートの旅〜

     
 

香川の旅ももう3回目、直島、直島ときて今度はどんな島?と思っていたら、
今回の旅の目的地は自然がいっぱい!小豆島の旅である。
小豆島…というと、皆さんは何を思い浮かべるでしょう??オリーブ?ごま油?
何にせよ、島全体から「楽しそう!」な雰囲気が溢れ出ている場所なのだ。
YAJIKITA一行もフェリーの中からテンションがおかしい(笑)

「小豆島ってさ、食べ物が凄く美味しいんだよ!太陽燦々でさぁ〜♪」とは吉武氏。

いつもの如く赤ちゃんの様な笑顔で僕らに小豆島の素敵さを語ってくれる。
まれにとんでもないミラクルな行動を起こすのだが、最近スランプ気味であるらしい…。

「小豆島はオリーブもそうだけど、実は素麺の島なんだよね!」とはYAJIKITAの知恵蔵、横山D。

香川県の島なのに、【うどん】ではなく【そうめん】とはこれいかに?
麺としても全然違う種類だぞ…直島の時の様な驚くほど美味しい【うどん】とはもう会えないのか?

『いやいやいやいや!!井門君、食べてみてからのお楽しみ!』by吉&横

…若干信じられなかったが、少ない人数で動くYAJIKITAのメンバーを信じないでどうする。
しかももうお前はただのレポーターではなく、プロデューサーなんだぞ!
『いやいや』の回数がいかにも業界人みたいだったが、そこは目をつぶろう。
そもそも既にフェリーの上。かもめがフェリーと同じ軌道で飛んでいる。
頬に心地良く当たる海風は、何となく不安な僕の心も撫でてくれている様だ。

フェリーが港に着くまでに、僕らが今回の目的地としている小豆島を少しご紹介しましょうか。
この島は皆さんご存知の『二十四の瞳』の舞台でもある、自然豊かで穏やかな島。
瀬戸内海では淡路島に次ぐ大きさの島で、32000人あまりの島民が暮らしています。
旅の中でも出てくる言葉なんですが、小豆島を上から見ると、
『犬が左を向いて餌を食べている』様な形をしています。
もし皆さんが小豆島で旅をするなら、その形を頭に入れて移動すると分かりやすいかもしれません。
特産品は勿論、オリーブオイルであり、醤油であり、ゴマ油であり、素麺。
ここの素麺は乾燥させる時にゴマ油を塗るそうな。なので香ばしい風味があるという。
四国八十八か所は有名だが、小豆島の中にも八十八か所の札所があるそうで、
この島の中でもお遍路が出来るとか。あと、恋愛にまつわるスポットが沢山あるそうな。
うむむ…何だか楽しそうぢゃないか!小豆島!
そんなこんなで鼻息も荒くしていると、およそ30分の航海はあっという間に終了。
僕らを乗せたフェリーは小豆島の港に到着した。

今回の旅はリスナーの皆さんに、この小豆島の魅力を余すところ無く紹介したい!
という思いが強い。7月に行われる【瀬戸内国際芸術祭】の舞台の一つでもある小豆島、
会場となる7つの島の中で最も大きなこの島を旅するなら、先に島のあれこれを予習して欲しい!
そんな所からこの旅の企画は始まったのであります。
そして、そんな僕らの強力な助っ人となってくれたのが、小豆島で様々なツアーを企画する、
『NPO法人DREAM ISLAND』さん!!
何と今回は我々の番組の為に、オリジナルのツアーコースを作ってくれたと言うではないか!?
何て贅沢なんでしょう!!何て素敵なんでしょう!!どうして我々、男しかいないんでしょう(笑)
しかしそんな我々を迎えてくださったのは、今回のツアーガイド立花律子さん。
まるで小豆島の明るい太陽そのものの様な、ピカピカの笑顔が素敵な方だ!

立花さんは我々を車に乗せると、魅力溢れる小豆島を詳しく案内してくださった。
…と、車を走らせる前に立花さんが一言。

「まず左側にあるこちらの像をご覧ください。」

はぁ…と一斉に助手席の窓ガラスの方を見る素直な中年3人。
ちなみに車の中での席の配置だが、運転:立花さん、助手席:井門、助手席後部:吉武氏、
運転席後部:横山氏、といった配列に陣取っている。
横山さんが運転席と助手席の間からマイクを出して収録する、という…今回はなんとも「どうでしょう的」な旅なのがまた楽しい。

さて井門側の窓の外には何があるかというと、これが、映画【二十四の瞳】の像があったのである。
大石先生を真ん中に12人の生徒が思い思いに立っていたり、座ったりしている像。
大石先生を慕う子供達の清らかな姿は、まるで映画の世界そのものなのだが、
もうすでにここに「ある仕掛け」がされていると立花さんは仰るではないですか!?

「皆さん、この像の背景に山が見えると思うんですけど…」
あぁ〜…はいはい、見えますね。像のはるか後ろに山の稜線が見えておりますよ。

「実はこの像、先生を真ん中にして、背景の山の稜線と像の高さのシルエットが同じなんです。」

ほほう…どれど…!!!!!!!!!!!!
本当だっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!

いやぁ、久々にドラゴンボール並の「!」を出してしまいましたが、立花さんの仰る通り。
像のシルエットと山の稜線が一緒なんですよねぇ。
何と言いましょうか、ディ○ニーランドで『隠れミッ○ー』を見つけた時の感動ってんですかね。
とにかく僕らまだ港に着いたばかりだと言うのに、もう目が輝き始めたわけです。
立花さんの話を聞くと、都会から旅行で小豆島にやってきた人達は、大半、
帰る頃にはすっかりリラックスして優しい目をして帰っていくとの事。
これは普段ラジオ業界という伏魔殿で働く我々にぴったりの場所ではないですか。
しかも今回は八十八か所の札所も少しだけ回るらしいので、尚更心のデトックスが出来そう。
立花さんはゆっくりと車を発進させました。

まず僕らが向かったのが「エンジェル・ロード」(笑)
いや、そりゃ「(笑)」ってなりますですよ。だってここはカップルの聖地と認定された場所。
明らかに平均年齢30代後半で男しかいないYAJIKITA一行にはある意味、修行の場。
でもここはそうは言っても年々観光客が増え続ける、カップルの聖地なのだそうで。
鈴木亜美ちゃん主演のドラマ「ラブレター」でも秘密の島として登場したんですってね。
で、このエンジェル・ロードとは、早い話が潮の満ち引きで姿を現す砂州の事なんです。
弁天島と中余島を結ぶ砂の道こそが「エンジェル・ロード」の全容。
1日2回の引き潮のときに、カップルが手をつないでここを渡れば、そのカップルは結ばれる!
という噂がある場所なのだが、なんせ引き潮ぢゃないと姿を見せない。
しかも「手を繋いで」ときた。井門、後部座席を振り返ってみる。…おっさんが二人…。

えっ、どっちを選べばいいの?

いや、想像するだけでも…アワワワ…。
当然二人もそう思っているらしく、「嫌だー!絶対に手を繋いでとか嫌だー!」と拒む。
立花さんはそんな我々を見て、引き潮の時間から随分経ったから、とフォローするのだが、
相手は小豆島の大自然。侮ってはいけない。駄々をこねていると到着。

【エンジェル・ロード】
駐車場に車を止めると潮風を感じる。もう目の前は海。
降りて歩くとすぐに【エンジェル・ロード】らしき砂州が見えてくる。
遠くに視線を投げながら砂浜に足を踏み出すと、ギュッギュッと音がする。
前方にはどうやらカップルが一組エンジェル・ロードに向けて歩いているではないか。
振り返ると明らかにテンションの低いYAJIKITAさんが…。ええぃ、ままよ!
と視線を元に戻すと、今度は目の前を歩いていたカップルのテンションが下がっている。
そう、引き潮の時間が終わってしまい砂州が海に隠れてしまっていたのだ。

ある意味ホッとしたのも束の間、僕らはそれよりも目の前に広がる海の綺麗さに目を奪われた。
透明度の高い海は、まるで僕らの心を浄化するかのように広がっている。
人間どんな人でも心が少し濁る事はあるだろう。そんな時にこの透き通る海の色を見たら、
どんな事を想うだろうか。足元には固いコンクリートではなくて、踏めば音のする砂浜。
柔らかな大地と、透き通る海が、何だか全てを許してくれているかのようだ。
エンジェル・ロードが恋人達の『縁結びの聖地』と言うのは、
この景色を見た恋人達が、まっさらな気持ちになるからかもしれない。
何かを解き放って心が軽くなった時、
人は近くにいる誰かをとても愛おしく感じるのではないだろうか。
ちなみに砂浜の脇には小さな絵馬掛けがあって、ハート型の絵馬が掛けられている。
一つ一つには恋人との将来を祈願するものが多いのだが、
中には「愛が…欲しいっ!!」という気合いの入ったものもあって、迫力を感じない事もない。

さて、【エンジェル・ロード】を後にした我々が次に向かったのが、
小豆島八十八ヶ所の第72番瀧湖寺の奥之院・笠ヶ瀧であります。
ここは霊場屈指の難所と言われているのだが、それもそのはず…。
奥之院・笠ヶ瀧に到着するまでには岩肌に鎖を打ちつけた所を登らねばならず、
その岩肌もかなりの急な斜面ときていて、お参りするのに危険だから夕方前には閉じる場所なのだ。
立花さんも「かなりキツいですよ〜」と仰るのだが、ここに蒼い顔をしたスタッフが一人。
そう、知恵蔵:横山Dなのである。
YAJIKITAと言うと井門の高所恐怖症が有名で、何度も辛い目に遭っているのだが、
横山Dはそんな井門に輪をかけた高所恐怖症。1分前は蒼かった顔が、もう白い。
立花さん曰く小豆島の八十八か所は、かの弘法大師が山を登って振り返り「絶景」だった場所に
開山した場所も多いとかで、それはもう奥之院・笠ヶ瀧はその最たるものなのであります。
修行場なので険しい所にあるのは当然、と言えば当然なのですが…。
ただこの日も僕らの他にお遍路さん達がかなりの数いらっしゃいまして、
しかも僕らなんかよりも先輩方(多分平均年齢70代くらいのパーティー)が沢山、
この険しい道を登っていくわけです。日本の屋台骨を支えてきた世代がこんなに元気で、
「今の若い奴はだからダメなんぢゃ」とは言われたくないので、一所懸命登る決意を。
険しい参詣道の入り口には「これからお参りに向かいます」と言う合図の鐘があります。
気合い一発(って言い方は無いか)ゴーンと鳴らして、息も絶え絶えの登山。

険しい道をズンズン進んでいくと岩肌にポッカリと洞窟の様に穴が開いています。
ここが本殿への入り口。ドラや石仏などが安置された中に入ると、実はここにもパワースポットが!
それが【幸せくぐり】という母の産道に見立てた穴。
この細い穴をくぐると、身体の中が浄化されキレイな身体になるという。
難なくくぐった井門とは対照的に、四十路を前にした若干太い事を気にしている作家:吉武氏は、
途中で詰まりそうになる。泣きそうになる。結果的には成功したのだが…。
と言うか、これがくぐれなければ幸せにもなれず、ここで暮らすという選択肢も無きにしも…(苦笑)
まぁ、何とかくぐって出てきた言葉が「おぎゃあ」でしたから(冷笑)

さて奥之院・笠ヶ瀧本殿に着くと、そこには不動明王が安置されています。
不動明王は憤怒の表情をしていますが、右手には降魔の剣を、左手には縄を持ち、
最後の一人を救うまでここを動かず(=不動)という救いの神様だと言われております。

難所を越えてきたYAJIKITA一行も救いを求めるが如く奥之院・笠ヶ瀧本殿に到着したわけですが、
ここから見る景色の素晴らしさと言ったら…。目の前には肥土山の集落と中山の集落が広がり、
その古き良き田園風景を、由緒正しき奥の院から眺めるこの贅沢感。
天守閣から城下町を見るお殿様の気分、というのはひょっとしたらこんな気分なのかもしれない。
そんな事を想いながらお不動様にお参りをし、たった今見下ろしていた棚田へ。

この小豆島の棚田はしっかりとした資料は残っていないものの、その歴史は南北朝時代に遡ると言う。
狭い土地で作物を沢山作る様にした工夫、それが棚田が生まれた経緯。
決して綺麗な景色だけではない、ここには苦労と工夫の歴史が詰まっているのです。
不便な中にも、より生活を豊かな物にしようとする努力に頭が下がる。

生活を豊かにする為…と言うのとも少し違うかもしれないけど、
この島には【農村歌舞伎】という神事が古くから伝わってきた。
神様に豊作を感謝した歌舞伎を奉納する【農村歌舞伎】。かつて【歌舞伎の島】と言われた小豆島、
この島には今でもその【農村歌舞伎】を年に1回する舞台が2箇所ある。
江戸の昔から伝わってきた歌舞伎を披露する。温故知新という言葉が胸をよぎる。
そして小豆島の人々は今も、この【農村歌舞伎】が大好きなのだ。
また今年は瀬戸内国際芸術祭があるので、10月に3回【農村歌舞伎】が行われるそうだ。
どうでしょう皆さん、今年は【農村歌舞伎】を観に小豆島に来てみては?
立花さん曰く、ロウソクの火で観る歌舞伎も、相当感動的だそうですよ。

それにしてもですね、小豆島の旅は飽きる事が無いんですよ(笑)
どこに行っても何かしらの物語が存在する。
そしてその物語に触れる内に、上陸する前に抱いていたイメージとどんどんかけ離れていく。
あっ、もちろん良い意味でですよ!
今回はあまりにも濃い内容なので、前代未聞の前篇!となりましたが、
ぜひ次回の後篇も楽しみにしていて下さいね〜!来週は小豆島グルメも登場します!
さぁ、高い所にはもう登らないかな?安心して美味しい物は食べられるかな?
YAJIKITAさんは井門に無茶させるからなぁ…。

旅の安全を祈願しつつ、来週もまた聴いてくださいね〜!(サ○エさんか…。)