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旅人 : 井門宗之

「現在・過去・未来 TOKYOリバークルーズ」
〜水辺から楽しむ知られざる東京の世界〜(神田川編)

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〜そうだ、川、下ろう。〜

東京の空は曇天。降水確率は50%。
まさにall or nothingな天気の東京。
いやいや、この【一か八か】的な天気こそ、YAJIKITAが持つ【男の部分】に火をつけるってもんだ。
現に窓の外を眺める俺のハートはじわりと熱くなっている…。ふ〜、ココアシガレットが旨い…。
うん?何?『お前は誰だ?』って?ふっ、これだからしょうがないねぇ、トーシローは。
オレはこの番組のP、【限りなく透明に近いブルー】もとい、
【限りなく雨男に近いP】井門宗之さ! 以後お見知りおきを! ニンニン(←前回を引きずり過ぎ)

はい、皆さんどうもこんにちは!

カメラマンの慶吾氏が【イモンPイモンP】と映像でテロップを入れる度に、
どうも馬鹿にされている気がして仕方ない、井門Pでございます(苦笑)
*よ〜し! こうなったらアイツのギャラ下げてやるぞぅ〜!(嘘)
毎度の事ながら何の意味も無い前振りはさておき、今回のヤジキタは旅の舞台を東京に移し、
【知られざる東京にスポットを当てよう!!】と言う事になりました。

『どうせYAJIKITAの事だから‘完成までまだだけど、行っちゃえスカイツリー’とか、
‘下北沢ぶらり旅。〜そして井門邸へ〜’とか、そんなんだろう?』

そんな風にお思いの皆さん…、そんな企画が出るわけ無いぢゃないですか!?
YAJIKITAスタッフは【FM界のジャンプ放送局】(謎)と言われる精鋭揃いですよ!

そんな企画…ほんのちょっとしか出ませんよ!!(ちょっとは出たね、人間だもの)。
それではその企画、一体どんなものかと言いますと…、

 

【TOKYOリバークルーズ!!
〜水辺から楽しむ知られざる東京の世界〜】

 

そう、一言で言えば川下りでございます(季節的にも気持ち良さそうね)。
東京で川…と言えば、夏の花火大会や水上バスで有名な【隅田川】?
昔はしょっちゅう氾濫していた【荒川】? はたまた【多摩川】? 渋く【善福寺川】?

いやいや、今回のYAJIKITAで下るのは【神田川】と【日本橋川】なんです!
あなたは〜もぉう〜忘れたかしらぁ〜♪で有名な【神田川】。
ルートで言うと【神田川】→【隅田川】→【日本橋川】と言う風に、

地図上ではぐる〜っと廻って戻ってくる感じです。(地図参照)


そして今回、およそ2時間のこのクルーズをコーディネートしてくれたのが、
NPO法人あそんで学ぶ環境と科学倶楽部】さん。
我々YAJIKITA、今回の取材の為に船を一隻なんとチャーターしたのです! バブリー!
これも井門Pの予算繰りの上手さのお陰だね!(早く言えばケチって事ね)
とか何とか言ってますが、船と言っても10人強が乗れる小さな物。
大体【神田川】にそんな巨大な船は入りませんので、よしなに。
その【神田川】を船で下りながら、東京の歴史と知られざる姿を取材しようと言うわけ。

江戸時代の地図。 日比谷の辺りや日本橋のすぐ東側は、もう海だったのが分かるかな?

さてではこの【神田川】とは一体どんな川でしょう?
新宿から東京まで中央線で移動するとよく分かるのですが、この川は東京の真ん中を横断する川です。その歴史は古く、かの徳川家康が江戸に入城した頃まで遡るとか。
かつての江戸は江戸城(皇居)のすぐ東側まで、何と海が迫ってました。
江戸湾は広く庶民の生活と密接。埋め立ては、まだそれほどでも無かったんですね。
ただ海の近くに暮らす江戸の民にとっては悩みもあったんです。
それは…、

【井戸を掘っても、真水がなかなか出てこない】

そこで考え出されたのが【平川】(神田川の当時の呼び名)を改修して、
上水を通す事で江戸の真水供給の助けにしよう、という案だったわけです。
先を見据えた家康の治水事業ですね。遠く【井の頭池】【善福寺池】【妙正寺池】を水源として、
見事【神田上水】を完成させました。今回の我々の旅の起点はJR水道橋の駅だったんですが、
ここが何故「水道橋」と呼ばれているかと言うと、江戸時代の【神田上水】があったからなんですね。

中央・総武線JR水道橋駅は、新宿から数えると総武線各駅停車で7つ目の駅。
手前は飯田橋駅、次は御茶ノ水駅という、なんとも『水』にまつわる名前が多い場所の駅です。
実は【神田川】はこの中央・総武線に沿うように流れているのですが、
水道橋の付近でこの神田川が分岐し、九段下・竹橋・日本橋方面にも川が存在するんです。
それが何を隠そう【日本橋川】と。そして分岐点から日本橋川を見ると、何とも不思議な光景が。
常識で考えれば川の上に架かっているのは橋、と思うんですが、【日本橋川】はちと違う。
川の真ん中にず〜っと、何本もの鉄柱がザクザク刺さっているんです。

ぢゃあ一体この鉄柱は何を支えているのか? と言うと、はい【首都高速】なんです。


鉄の卒塔婆が林の様に川に刺さっている光景は、ちょっと異様です。
でもよ〜く考えたら、川の上に道路があるって、考え方としては効率的なのかも?
だって現代の道路は輸送や移動に欠かせない動線でしょ?
ぢゃあ、道路が整備されるもっと前、沢山の物を運ぶ役割を担ってたのは?…そう、船!
その船の走っていた川の上、同じラインで道路を作れば、時代は変わっても動線は変わらない!?

「おっ、井門なかなか賢いぢゃねーか!」

と思ったそこのアナタ! その考え方が正しいのか、それとも間違っているのか、
詳しくは来週の【隅田川―日本橋川編】でお伝えしますので、ちょっとだけ考えておいて下さい。

話を戻しますか…。ここ水道橋駅は東京ドームも近ければ、小石川後楽園もほど近い。
目の前には電車が走り、見上げると首都高を車がビュンビュン走っています。
我々が待ち合わせをした水道橋駅西口は比較的静かな場所なんですが、
あらゆる交通網に囲まれた水道橋駅周辺は、なので絶えず乗り物の音がしている、
そんな場所なんです。

6月半ばの東京。まさにいつ梅雨入りしてもおかしくない日曜日の朝。
この日はやたらと風が強く『風防付けてて良かった』とは佐々木氏の発言。
久保氏は『雨が降れば、それで決定付けられるからね。』とよこしまな笑いを浮かべ、
井門を雨男に仕立てようとしている
更に神様の悪戯、井門、台本が1ページ飛ばされ…(ちゃんと拾ったよ)
むむむ…やはり都内ロケは何かあるぞ。今日は大丈夫なのか??
そんな話しをしていると、目の前を流れる川が徐々に波打ってきた。



水道橋駅近くの「新三崎橋」。後ろには東京ドームホテルが見える!

僕らが待っていた場所は、千代田区の【新三崎橋防災船着場】。
阪神淡路大震災を教訓に、川の至る所に設置された防災船着場の一つ。
ここを目指して我々を迎えにクルーザー(最大12人乗り)が、静か〜にこちらに近付いてきた。



あっ、そうそうここらで今回のメンバー紹介!
その緻密さでロケ直前にトイレで用を済ませる事も忘れない、放送作家:久保氏
最近ロケ中のツイートがコアなリスナーさんの心を鷲掴み、D:佐々木氏なう。
最近読んだ本は【伝える力/池上彰】、明日はどっちだ!? 旅人:井門。
*今回は映像の慶吾氏がいないので、写真でお楽しみ下さい。

3人のYAJIKITAを迎えてくれた船、これが【NPO法人あそんで学ぶ環境と科学倶楽部】の船。
何と日本で数隻しかない電気モーターで動く船なのだと言う。
家庭用コンセントで電源が取れ、排ガスも出ない!
エレクトリックボートと言う、まさにECOボート! エンジン音が静かなのはそれが理由だ!
そしてこの船の船長は笑顔が眩しいまさに【海の男】! 中林裕貴さん。
スタッフの小宮哲雄さんと共に、乗船の際の事前注意などをレクチャーしてくれました。
何だかね、とてもワクワクしたんですよ、多分スタッフ一同。
だっていつも眺めている【神田川】に、見慣れないクルーザーが停泊しているわけですよ。
そこにこれから乗船して、【神田川】を船で廻るってんですから…。
レクチャーを受けた後は各々が「水に触れると浮輪が膨らむベルト」を着用!
こういう物を身に着けると、俄然「水辺のロケなんだ!」と気合が入ります(あら、単純)
さぁ、いざ船着場から船に乗り込み!! ヨ〜ソロ〜!!!

静か〜な音がかろうじて聞こえる位の中、我々を乗せた船は出航しました。
ここで大切な事は、【船に乗ったら、船長の命令は絶対!】と言う事です。
何でも形から入りたがるYAJIKITA一行は、中林さんの事を親しみを込めて、

 

キャプテン!!

と呼ぶ事にしました(笑)いや、大事だって、コレ。
すると出航してすぐ、キャプテンが神田川の水質の話を始め、ある物を取り出しました。

中林キャプテンが取り出したのはプラスチックの筒。その長さ60cm程。

キャプ『これで川の水質が簡単に分かるんですよ。』

「?」となっていると中林さん、その筒で川の水をたっぷり掬うと言うのです。

キャプ『これ筒の底に白黒の模様が描かれてるんですけど、
     底から何cm位でその模様が見えなくなるのか?
     それで川の透明度=水質を測っているんですよ。
     井門さん、ぢゃあ神田川の透明度は何cm位か予想出来ます?』

悪戯っ子の様な笑みを浮かべ、キャプテンが聞いてきた。
う〜ん、神田川のイメージかぁ…。水のイメージねぇ…。
大学時代、毎日の様に乗った『JR中央線』の車窓から、いつも眺めていたっけ。
そして御茶ノ水駅の、それはそれは高い橋の上から覗き込んだ神田川。
思い起こせば川の色はどちらも緑色で、当時は少し匂いもあったなぁ…。
でも今はボートに乗って、こんなに水面に近いのにちっとも匂わない。
ゴミも浮いてないし、汚染の象徴でもあるヘドロなんてどこにも無い。
まぁ、緑色なのは緑色なんだけど…。


井『キャプテン、そうは言っても20cm位だと思います。』

ニヤリと笑うキャプテンの手には、既に水を目一杯入れた筒が握られていた。

キャプ『見て下さい、どうです?』

これは…!!!!

いやぁ、スタッフ全員驚きましたよ。筒の水は口の所まで、綺麗な…透明なんです
何でもコンディションが良い時は2m位まで見える透明度だとか。
『想像を遥かに超える』とはまさにこの事でした。記憶の中のイメージがガラガラ崩れました。
川の色が緑に見えるのは、光合成をする植物プランクトンの色なんですね。
彼らは頑張って水中の酸素濃度を増やし、【神田川】の水を綺麗にしようとしている。
【神田川】は流れが緩やかだから、植物プランクトンが定着して緑色に見えると。
一生懸命綺麗にしようとしている彼らがいる川を汚いとは、これでもう思わなくなったでしょ?
その問い掛けに大きく頷くYAJIKITA一同。するとキャプテンは目を細めて、
僕らはそういう気持ちになって貰う為に、このクルーズをやってるんですよ。と言う。
舵を取りながら次はどんな事で驚かせてやろうか、とワクワクしてる雰囲気だ。

「OH! キャプテン! My キャプテン!」/映画『今を生きる』より。

すると今度は突然『燃えないゴミ』の話を井門に振ってきた。
ゴミをどうしてますか? と言うのだが…そりゃ、燃えないゴミの日にまとめて出してますよ、と。
では、そのゴミを出した先はどうなっていますか? ときた。
それは処理場に運んで、循環型社会形成推進基本法に基づいて、
3R(リデュース・リユース・リサイクル)して、どうしても出来ない物はサーマルサイクルして、
さらにどうしようも無い物は適正な処理を行って…なんて考えてたら、

キャプ『燃えないゴミ(で処理しきれない物)に関しては、埋め立てているんです。
我々が出しているゴミは、海を減らす行為に繋がってるんですよ。』

今までゴミの埋め立てに関しては「そうか」と思うだけだった、正直。
でもキャプテンがこう言った時、何かが気持ちの中で変化した。

ゴミを出すのは、海を減らす行為


出航してすぐにキャプテンがその話を振ってきた理由もすぐ分かった。
船着場を出てすぐの所に、ゴミの中継所があったからなのだ。
ここに集められるのは「千代田区」「文京区」で集められた不燃ゴミ。
ここから不燃ゴミを船に積み込んで、羽田沖の中央防波堤・最終処分場に運ばれるのです。
その後、熱処理した灰を埋め立てに使用している、と言うのですが…。

キャプ『海を減らしても…、良いんでしょうか?』

キャプテンのその問いに『良いです。』なんて答える人はいないでしょう。
海から生まれた生命、その子供である人間。
その人間が、いま【海】を減らそうとしているんです。自らのエゴの為に。
最初に陸と海が形成されたのは、41億年前と言われています。
では最初の人類が誕生したのはいつでしょうか?
なんと今からおよそ450万年前と言われているんですね。
地球誕生が46億年前。それから比べると何てちっぽけなんでしょう。
でもそのちっぽけな人類が、今、この地球環境を壊そうとしている。
今回の取材、まだ出航してほとんど進んでいないのに、何て考えさせられる事が多いんでしょう?



「後楽橋」と「水道橋」の間を進む。


駅名にもなっている「水道橋」。


「水道橋」の下から流れ落ちる、都営地下鉄三田線の地下鉄湧水!

水道橋をくぐり、のんびりとした速度で進むYAJIKITA号(今回はそう呼ばせて!)
水の爆ぜる大きな音がするなぁ、と見てみると、パイプから『ドドド〜』っと流れる水が。
法律によって、汚水は勝手に川に流せないはず。実はこれ、地下水なんです。

都内は地下水脈の宝庫であり、かつ地下鉄も沢山通ってる。
という事は地下鉄工事の時にその地下水をどこかに流す必要があるわけですね。
ここで流されているのは都営三田線からの湧水循環。
湧水を川に流す事によって【神田川】の水を綺麗にする効果や、水量を一定にする効果があるんです!

神田川と並行して流れる「お茶の水分水路」の入口。     
分水路とは、洪水などの水害を軽減させる為、川に併行して作った、 いわゆる“川のバイパス”。
この「お茶の水分水路」は、神田川と並行する外堀通りの下を流れている。


「水道橋」から「お茶の水橋」にかけては、 人工的に作られた森の間を縫うように進む。

さて【神田川】は江戸時代に整備された川、というのは冒頭でもお伝えしました。
家康の治水事業の一環ですよ〜って。
でもそれは2代将軍秀忠の時代に、更に大きな事業として完成するんです!
のんびりと川を下っていると、何だか見慣れた風景が広がってきました。
そう、わたくしの青春時代を過ごした【御茶ノ水】でございます!
昔は駅前の二つの橋【お茶の水橋】と【聖橋】の高さに慄いたものです。
下から見上げるなんて思ってもみなかったけど、見上げると首が痛くなるくらい、高い。

キャプ『ここは昔、台地が広がっていたんですよ。』



お茶の水橋


JR御茶ノ水駅もかなり高い位置に!


聖橋
丸ノ内線の下をくぐる! 地下鉄の下に川が流れているなんて! 
これも本郷台地を切り開いて作ったから!
丸ノ内線はあくまで台地の下(地下)を真横に走ってるだけなんですけどね!


カルガモの親子発見!

聞けば、一番高い所が【お茶の水橋】の辺りだったとか。
それを【神田川】を通す為に、台地を切り開いて(要は山の真ん中を大工事で通して)川にした。
今は【神田川】を境に駿河台と本郷台地に分かれているんだそうですが、
そうか、だからここはこんなに深い場所に川があるんだ…。
って言うけど、さっきも思ったけど見上げると首を痛める位の高さですよ!
重機も無い、完全人力で工事をしなきゃいけない江戸時代に、こんな事業をやったんですか?

キャプ『そう、伊達藩の人達がね。』

聞けば江戸幕府とあまり良好では無かった伊達藩に、この一大労働のお鉢が回ったそうな。
マンションで言えば、川から橋まで4階建てか5階建ての高さ位はあるんぢゃないか?
それを当時人力で工事していった…と言うのだから、何とも頭が下がる想いです。
江戸の人々の水への安心は、大変な苦労の上に成り立ってる。
…待てよ、それは現代人も同じだよな…
昔の人々が作り上げた物の上の現代の便利さ…。それを俺達は忘れてないだろうか…。
便利になった現代の生活では都市に人口がどかーんと増えて、必然生活排水の量も増えます。
皆さんご存知ですか? 川や海を汚す一番の原因は僕らが出す『生活排水』なんですよ。

例えば、味噌汁一杯分を台所から流すとします。
するとそれを魚が棲める程、綺麗な水に戻すには約1,400リットルの水が必要になるんです。
法律が整備されるまでは、その生活排水(汚水)は全て川に流されていました。
教科書で勉強した通り、環境を無視した発展は各地で4大公害を起こし、甚大な被害を齎しました。
日本はその苦い過去から学び、1967年には公害対策基本法を制定。
公害対策先進国とまで言われるようになりました。
とは言え、【神田川】にはまだあちこちにその時代の名残を見つける事が出来るんです。

生活排水の増加が何を起こしたか? 単純に考えると、川に捨ててたわけですから、
川の水位が上昇しますよね。すると川岸で暮らす家のぎりぎりまで川の水が迫ってくる訳ですから、
何とかして水害対策も施さなくてはなりません。どうするのか?
コンクリートの護岸を、水位の上昇に合わせて高くすればいいんです。
皆さんも【神田川】をクルーズすると、不思議な光景に出くわすでしょう。



護岸が高い!


中央線の始発駅が東京駅になる前の始発駅
「万世橋駅」の跡地。


神田―秋葉原間でJR山手線、京浜東北線などのガード下をくぐる。

家の構造上、玄関は川側に向いて作られているのに、
迫ってきた護岸によって出入りの機能が出来なくなり、裏側に玄関を作らざるを得なかった民家を。

川から漂う悪臭に耐えられず、ビルの川側の窓を全て潰してしまっているビルを。



昭和時代の民家。
堤防で隠れた1階には昔使っていた玄関の名残が!


川に面した窓が全て埋められているビル。ちなみに川側は南側。 日照よりも川の匂いからの回避を選んだというわけ。

キャプ「嫌な事は水に流す、とか、臭い物に蓋とか言う諺があるけど、これじゃあね…。」

でも船が秋葉原に近付くと、キャプテンが突然笑顔になってこう言いました。

キャプ『やっぱり川の存在って<癒し>なんだと思うんだ。
夏の暑い時なんて、川の流れを見ながらお酒とか飲みたいよね?』

そこはYAJIKTA一行もぶんぶん縦に首を振りまくります。
何てったってお酒こそ我らがエナジーと考える、酒消費量JFNでもナンバー1を自負する我ら。
気持ちの良いお酒の事なら任せて下さい! そりゃ川の流れを眺めながらだと最高ですよ!
…待てよ、でも神田川って匂いがひどいから、ビルのこっち側を全部潰したり…。

キャプ『この辺に、BARとかレストランがあるでしょ? 見て下さいよ。』

キャプテンに促されるままに、川の両側を見ると…!!!
何と、川のこちら側を向いて沢山のBARやレストランが『テラス席』を作ってるぢゃないですか!

キャプ『これね、ここ4年位の話なんだよ…。嬉しくてね。川を変えると人の生活も変わるんだ!』

ついに神田川に面して飲食店のテラス席が!


最近出来たビルは、神田川に面して窓がいっぱい!

川の匂いはほとんどしなくなった。結果、この川を楽しむ人が大勢増えたのだ!
このクルーズの最中、キャプテンは江戸時代の浮世絵を何枚も見せてくれたのだが、
そこに描かれていたのは、ほとんどこの川を楽しむ人々の姿だった。
400年前の川の姿に戻るのに、どの位の年月が必要なんだろう?
でも間違い無く、現代の人々は【意識を川に向け始めて】いる。




穏やかなクルーズはまだまだ続いていきます。
左衛門橋―浅草橋―柳橋と言う橋を過ぎていく途中、川の両側には風情ある【屋形船】が。
都内には現在およそ300隻の屋形船があるそうですが、中には掘りごたつ、ウォシュレット付、
カラオケ完備の「そこまで人のエンタメ欲に応えるか!?」と言う屋形船もあるみたい(笑)
今でこそFRP素材で作られた屋形船がほとんどですが、実はここに一艘だけ、
職人が作った木造の屋形船があったんです。もう職人もいないので、新しく作る事は不可能。
水から揚げると途端にダメになってしまうので、静かに川に停泊させていました。

「在りし日に 想いを残し 屋形船 静かな水面に 木目を揺らし」作:井門



「左衛門橋」を越えた先には屋形船がいっぱい!


実は【神田川】は高度経済成長期に【死の川】という名前で呼ばれていました。
豊かさを追い求め、自然を顧みず、人間の暮らしが便利になる事だけを考えていた時代。
その時代の犠牲になったのが、江戸時代から人々の生活を支え続けてきた【神田川】だったんです。
悪臭・ヘドロ、人々の生活に平穏を与えるはずの川は、いつしか忌み嫌われる様になり、
やがて人も企業も【臭い物に蓋】として、目を背ける様になってしまったんです。
しかし人々は気付き始めました。誰かがこの状況を変えなければならない、と。
法律を整備し、それぞれの団体が活動を始め、少しずつ水質は改善していったんです。
中林さんがクルージングの初めに言ってた印象的な言葉があります。

「年配のある人はね、<神田川で昔、泳いだ事がある>って言ってたんですよ。」

僕らが見た神田川の姿は、まだその頃に比べると遠いかもしれません。
でも少しずつ、自然は帰ってきています。人々の意識も川に向き始めていました。
水が綺麗で豊かな日本に暮らしていると、その有難味が分かりにくくなってしまうのも事実。
環境の勉強をすると最初の方に【水】について学ぶ事が多いです。
その時に「はっ!」と気付くんですね、当たり前の様に使っている【水】の大切さに。

地球上には97.5%の海水と2.5%の淡水があります。
その内、氷河として存在する淡水は1.7%。地下水や川などの淡水は0.8%です。
その中で、では人間が利用できる淡水は?…たったの…0.01%しかないんです。
最も身近で考えられる環境問題、水の事。もっと考えてみませんか?

さぁ、環境についてこんなに考えさせられると思わなかった【リバークルーズ】。
キャプテンの話の面白さに引き込まれている内に、あっと言う間に時は過ぎ…。
3人のYAJIKITA班による、急遽の船上会議の結果…、

神田川は「両国橋」付近で隅田川に注がれる。 建設中の「東京スカイツリー」が見えた!

まさかの来週は後篇!!という結末(苦笑)
来週は【隅田川】から【日本橋川】へと入り、皆さんご存知の「日本橋」も潜るんですが、
きっと来週は更に環境や豊かさについて考えさせられる回になると思うなぁ…。
経済成長と引き換えに僕らが何を失ってしまったのか?
キャプテンも目を少しだけ潤ませながら、語ってくれたんです。

ぜひ皆さん、来週の放送まで【節水】を心がけながら、楽しみに待っていて下さい!
今度は【日本橋川】へ向けて、ヨ〜ソロ〜!!!



中林さん&小宮さんと一緒に!

 

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